ディーコープ社長、谷口健太郎氏の著作。ITを駆使した「リバースオークション」を業務としているディーコープ社への発注誘導だけではない知見も披露されていて参考になった。
というのが基本的な考え方のベースとなっている。
直接材の購買と違って、間接材支出についてはロングテール型の購買となるため、「買い手」側が十分な専門リソースを割きづらく、「売り手」との情報ギャップが生じやすい。そこにコスト削減の余力が潜んでいるという。
しかしながら、「いい購買=安い購買」ではない、と著者は言う。
購買で行うべきは、「コスト削減」ではなく、「コストの適正化」であり、購買にもメンテナンスが必要と言うのが著者の考え方。
一時期、労力をかけて一つ一つの購買条件を見直し、価格を下げさせることに成功しても、サプライヤー側が情報優位に立つと結局調達額が徐々にリバウンドする傾向となる。購買価格をメンテナンスするためには、情報格差を解消することでリバウンドを抑制し続ける必要がある。
著者の考える「良い購買」とは、「納得感のある購買」のこと。
納得感を醸成するプロセスとしては
①仕様書決定:仕様の流動性
②見積り依頼業社(サプライヤー)決定:業者(サプライヤー)の流動性
③見積り依頼:価格の流動性
④業者(サプライヤー)選定:適正価格
と言う流れを明確にし、各種流動性を確保すること。
見積り取得のプロセスの「見える化」が、社内だけでなく、落選したサプライヤーに対しても納得感のあるものとなる。
①業界における、良い業者と良くない業者を知っているということ(業者の情報)
②自分が要求している性能やサービスレベルを手に入れるには、どのような性能発注仕様とするかが作れるレベルに、その業界の「仕様の作り方」を知っているということ(仕様の情報)
③その業界でそれぞれの時期や変動要因によって、それぞれの価格情報を知っているということ(価格の情報)
④プロの大事な要素としては、上記の必要な情報をタイムリーに取得できる能力がある。つまり、すべての情報を旬な状態で把握するのはかなり難しいが、必要としてる旬な情報をこの人に聞けば得られる、という情報源を持っている。もしくは、情報源がないのであれば、その必要な情報を必要な時に手に入れるための調査する能力を有していること(調査の仕方の情報)
まとめると、購買のプロの定義とは
「間接材、直接材にかかわりなく、それぞれの業界の情報に詳しく、その情報についても常にアップデートされ、業界にいる業者(サプライヤー)と常にプロ同士で戦いができる人であり、その上で購買の正しいプロセスが実行できる人」
専門性の有無によりインソース、アウトソースを分けるべきではない。
間接材購買業務におけるインソース・アウトソース
<インソースすべきもの>
・ガバナンス、統制をかけるための、間接材購買を行う組織や箱
・購買業務をアウトソースしているシステムを利用してプロセスを責任を持って実行する限られた人
<アウトソースすべきもの>
・購買の情報(業者、仕様、価格)を集め、常にアップデートする業務
・購買の情報を保管し検索するシステム
・プロセスを実行しプロセスを溜めておくシステム
・購買業務を効率よく行うシステム
最後はちょっとディーコープ社への誘導感がないでもないが(笑)、
◯「戦略購買」と「非戦略購買」と言う考え方。それに付随するインソース・アウトソースの考え方。
◯「見える化」には3つの効用、「共有」「透明性」「自己浄化・進化」があるということ
◯透明性ある仕組みは、納得感のためだけでなく、不正をやっていないことを証明するという「悪魔の証明」を行う必要が無いように、購買担当者を疑いから守るためにも重要であること。
◯「有効な相見積もり」を取るためには、金額にかかわらず、いつも付き合っているサプライヤーだけでなく、常に「あと1社」新しい業者(サプライヤー)に声をかけて見積りをとること。
◯契約書の管理ではなく、「契約書の内容のマネジメント」が重要なこと。
など非常に参考になる話も多くためになった。
<良い購買とは>
購買を「戦略購買」(直接材)と「非戦略購買」(間接材)に分類する。というのが基本的な考え方のベースとなっている。
直接材の購買と違って、間接材支出についてはロングテール型の購買となるため、「買い手」側が十分な専門リソースを割きづらく、「売り手」との情報ギャップが生じやすい。そこにコスト削減の余力が潜んでいるという。
しかしながら、「いい購買=安い購買」ではない、と著者は言う。
購買で行うべきは、「コスト削減」ではなく、「コストの適正化」であり、購買にもメンテナンスが必要と言うのが著者の考え方。
一時期、労力をかけて一つ一つの購買条件を見直し、価格を下げさせることに成功しても、サプライヤー側が情報優位に立つと結局調達額が徐々にリバウンドする傾向となる。購買価格をメンテナンスするためには、情報格差を解消することでリバウンドを抑制し続ける必要がある。
著者の考える「良い購買」とは、「納得感のある購買」のこと。
納得感を醸成するプロセスとしては
①仕様書決定:仕様の流動性
②見積り依頼業社(サプライヤー)決定:業者(サプライヤー)の流動性
③見積り依頼:価格の流動性
④業者(サプライヤー)選定:適正価格
と言う流れを明確にし、各種流動性を確保すること。
見積り取得のプロセスの「見える化」が、社内だけでなく、落選したサプライヤーに対しても納得感のあるものとなる。
<購買のプロとは>
購買のプロとは、購入する「もの」や「サービス」の業界のことをよく知っているということに尽きる。①業界における、良い業者と良くない業者を知っているということ(業者の情報)
②自分が要求している性能やサービスレベルを手に入れるには、どのような性能発注仕様とするかが作れるレベルに、その業界の「仕様の作り方」を知っているということ(仕様の情報)
③その業界でそれぞれの時期や変動要因によって、それぞれの価格情報を知っているということ(価格の情報)
④プロの大事な要素としては、上記の必要な情報をタイムリーに取得できる能力がある。つまり、すべての情報を旬な状態で把握するのはかなり難しいが、必要としてる旬な情報をこの人に聞けば得られる、という情報源を持っている。もしくは、情報源がないのであれば、その必要な情報を必要な時に手に入れるための調査する能力を有していること(調査の仕方の情報)
まとめると、購買のプロの定義とは
「間接材、直接材にかかわりなく、それぞれの業界の情報に詳しく、その情報についても常にアップデートされ、業界にいる業者(サプライヤー)と常にプロ同士で戦いができる人であり、その上で購買の正しいプロセスが実行できる人」
<インソース業務とアウトソース業務>
コア業務(戦略的業務)とノンコア業務(非戦略的業務)で分けて、コア業務をインソースで行い(一部専門性を要しない業務についてはアウトソースもあり)、ノンコア業務をアウトソースで行う。専門性の有無によりインソース、アウトソースを分けるべきではない。
間接材購買業務におけるインソース・アウトソース
<インソースすべきもの>
・ガバナンス、統制をかけるための、間接材購買を行う組織や箱
・購買業務をアウトソースしているシステムを利用してプロセスを責任を持って実行する限られた人
<アウトソースすべきもの>
・購買の情報(業者、仕様、価格)を集め、常にアップデートする業務
・購買の情報を保管し検索するシステム
・プロセスを実行しプロセスを溜めておくシステム
・購買業務を効率よく行うシステム
最後はちょっとディーコープ社への誘導感がないでもないが(笑)、
◯「戦略購買」と「非戦略購買」と言う考え方。それに付随するインソース・アウトソースの考え方。
◯「見える化」には3つの効用、「共有」「透明性」「自己浄化・進化」があるということ
◯透明性ある仕組みは、納得感のためだけでなく、不正をやっていないことを証明するという「悪魔の証明」を行う必要が無いように、購買担当者を疑いから守るためにも重要であること。
◯「有効な相見積もり」を取るためには、金額にかかわらず、いつも付き合っているサプライヤーだけでなく、常に「あと1社」新しい業者(サプライヤー)に声をかけて見積りをとること。
◯契約書の管理ではなく、「契約書の内容のマネジメント」が重要なこと。
など非常に参考になる話も多くためになった。
0 件のコメント:
コメントを投稿