2010年7月31日土曜日

『実践ニューロマーケティング入門』

脳科学をマーケティングに利用した場合の効果と限界を分かりやすく示した本。
最初のページに「あなたは、今 ニューロマーケティングに引っ掛かりました!」とあって、その理由がツラツラと記載されている。
実際手に取って見てしまっているので、「しまった、一本取られた!」という感じである。
しかしながら、そのカラクリはリアルな違和感でフックをかけて、アフォーダンスに訴えるというもので本の本題ではない。

脳科学の進歩により、fMRI(核磁気共鳴画像法)で脳活動を調べることができるようになった。
そのおかげで、マーケティングに脳科学を利用できるようになってきた。
ファンが自分の好きなブランドにかかわる画像を見ている時には、「記憶」に関係する海馬と、比較的に肯定的な意思決定で活動しやすい左背外側前頭前皮質が活性化した結果を受けて、『ブランドロイヤリティとは、やはり「記憶」であり、肯定的な「選択」でもある。』と言ったことが科学的に言えるようになってきている。

しかしながら、脳活動を調べるにあたってはまだまだ、数を調べるのには時間もお金もかかるという限界を著者は指摘していて、速度が求められる場合にはニューロマーケティングは役に立たないとしている。

そこで著者が提唱するのは、マーケティング担当者自身がセンサーとなることだ。
人の脳はセンサーになることができる。また、センサー化することは対象を観察することになって、本当にユーザーを好きになること、仕事を好きになることにもつながっていく。
事例として、保育園のキラキラ率調査として保母さん達が子供達の目のキラキラ率を定量的に調べるようにするというものが挙げられている。
手段として、子供達の目のキラキラ度を観察することが、結果としてターゲットである子供達を観察することにつながり、機械同等、いや機械以上の気づきを与えてくれるというもので、素晴らしい提案である。

脳科学で分かったネタとしては、「人の顔のポスターでは右側の顔をどう見せるかに配慮が必要」というのがある。
人の表情を読む力は進化的に発達してきたと考えられる。
特に発達してきたのは側頭葉の下側の紡錘状回という場所。(車好きの人は、車の区別をこの紡錘状回で行っているらしい)
紡錘状回と右前頭葉は、情動の活動に関係する扁桃体と直結している。
紡錘状回や右前頭葉は右側にあるので、視野の左半分、すなわち顔の右側(向かって左側)を優先的に処理し、そちらの表情で顔を判断しがち。
モナリザの謎の微笑みは向かって左側は笑っておらず、向かって右側が微妙に笑っているため笑いの表情がストレートに伝わらず、謎と感じる。
ポスターなどをつくるときには、顔の右側(向かって左)をどう消費者に見せるかが重要、とのことだ。

また、<選好における視線の「雪崩現象」>というのもある。
どちらが好きか写真を選ばせると、決断の1秒ほど前に、選ぶ方に視線が吸い寄せられるというものだ。
嫌いな方を選ぶ時、特徴抽出時には、この目線の雪崩現象は起こらないらしい。
すなわち、「見ることは好きになること」といことなのだが、眼球や首がある方向を向くこと(定位反応)を伴うことが選好度には必要。
(そちらを向いたのだから何か意味があるのだろう、長く見たからそちらの方が好きなのだろう、という行動の跡づけ解釈をするらしい)
どのようなビジネスにおいても、そのサービス、商品、販促物などを実際首を動かして顧客にみてもらうことが大切。

実はパチンコをやっている人の脳は鎮静化しているのだそうだ。
(徐波化と呼ばれる、リラックスした時に出るα波、深い瞑想状態やまどろみ状態ででるθ波が多くでる状態になる)
脳は、ワクワクする(興奮)快感【刺激の快】と、ホッとする(癒し)快感【癒しの快】の二つの快感で商品やサービスにはまっていく。
興奮状態をより強く出すためにも鎮静状態が必要なのだそうだ。

この脳科学を用いたマーケティングに関してはまだまだこれから進んでいく分野と思われる。
研究対象としては面白い分野ではなかろうか。

2010年7月25日日曜日

パワーバランス・シリコンブレスレット

妻が変なシリコンのブレスレットを買ってきた。
なんでもつけると身体にいいらしく、木村拓哉もつけているのだそうだ。
どういう理屈で身体にいいのか聴いても、「ホームページみたけどよく分からない...」という感じである。(ホームページのYouTube映像の中では何やら身体にいい周波数が発信されているらしい)
ブレスレットなんぞを身につけたことはないのだが、せっかく買ってきてくれたものなのでお守りとして身につけてみている。
妻が購入する時には、なにやらつけた場合とつけない場合の違いを確認するテストをやって効果があったそうなのだが、正直つけていることで身体にいいかどうかはよくわからない。
口性ない同期なんかは「実はGPSが埋め込まれていて行動を監視されているんじゃないのか?」などと言ったりするのだが、はてさて効果のほどを実感できる日はくるのであろうか。

柏まつりでビールサーバー!

公称60万人超の来場者があるという柏まつりで、模擬店の手伝いを行った。
模擬店とはいえ、由緒ある某ホテルの模擬店で、柏産の豚を使用したローストポークやらソーセージも販売した。
最初はできることもなく、呼び込みをするだけであったが、次第に欲が出て、生ビールのサーバーを使ってみたくなった。
使い方を教えてもらったのだが、結構これがテクニックが必要。
手前に倒すとビールが出てきて、ちょっと戻すとクリーミーな泡が出てくる仕掛けなのだが、泡の量を丁度にするのが実は結構難しい。

お客さんが並んで待っているのに焦ってビールの注ぎ方が荒いと泡だらけになってしまう。
また、サーバーの出口のところは氷で冷やしているのだが、この冷やしが甘い(氷がなくなる)と泡だらけになる。

最後の方には、泡の量を適量にできるようになってきたが、それまでのお客様にはちょっと泡多めのビールを提供してしまったようで申し訳なかった。
7時前にはローストポーク、ソーセージは完売。
またビールサーバーに挑戦したくなりながら、現地を後にした。

2010年7月21日水曜日

『一流の人たちがやっているシンプルな習慣』

日本ケンタッキーフライドチキン、日本ペプシ・コーラ、ナイキ、LVMHグループのゲランなど欧米企業日本法人のトップを歴任した秋元征紘氏が「グローバル化」した社会で生き残るために、どのような心構えが必要であるかを述べた本。

”SHOWING UP”
「まず、そこに立て」
とにかく毎日毎日、自分のフィールドに立つということ。
結局、一流の人たちが毎日やっていることも同じである。

まずは最初の一歩を踏み出し、歩き続けることができるかどうか。
一流選手のマイケル・ジョーダンも日々同じ気持ちでフィールドに立っていた。
どんなに能力が高くても、ショウイング・アップしなければ結果は出せないが、落ちこぼれて失敗を繰り返しても、ショウイング・アップし続ければチャンスは巡ってくる。

書いてしまうとなんてことのない、当たり前のことであるが、LVMHグループのベルナール・アルノー、ナイキのフィル・ナイトといった世界の一流と呼ばれる人達と一緒に仕事をこなしてきた著者ならではの説得力がある。


結果を出すためのシンプルな法則として著者はWACCの4原則を挙げる。
W:Will to live with vision「精神力」
A:Action to win「行動力」
C:Create aggressively「発想力」
C:Communication 360°「コミュニケーション力」
こと「志」については「グローバル化された志」が重要。今の日本の企業家は「日本一になろう」ということしかイメージしていないケースが多い。グローバル社会となった今や、日本だけで成功することはありえず、世界で通用するかどうかが問われているということだ。

「小さくまとまらずに、地球規模の知的興奮を追いかけることが、大きな良質の志を持つためにも重要である。
空気など読めなくてもいい。やりたいことをやってほしい。そして、地球規模の知的興奮を追いかけよう。」
とある。「地球規模の知的興奮」というとスゴい感じだが、案外その糸口は身近なところにころがっているのかも知れない。

グローバル社会での戦いに勝つための感性、比較優位性の強い武器となるような感性はどう磨くか。
最も重要なことは、「本物に触れ、感動すること」これに尽きる。
本物の持つ素晴らしさは、本物を見続けてきた人にしかわからない。
本物こそが世界共通に認められる価値観である。


本の主題ではないが、LVMHグループの話が随所に出てくる。
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1996年、LVMHグループコンベンションで、ベルナール・アルノーは、アーンスト・F・シューマッハーの唱えた「Small is beautiful」をビジネスコンセプトとして紹介した。
ポール・エバンズ教授は『エクセレント・カンパニー』に登場した企業の多くが予想を下回る業績しか上げていないことを指摘し、最適な企業規模についての再考を促した。

LVMHグループでは、規模の経済が期待できる部門、たとえば、人材の採用や開発、不動産物件の交渉、IT関連業務、広報・PR活動など、そして管理部門の多くを、しばしばシェア・サービス・センターといった専門家集団の組織に一括して遂行させ効率を図った。
一方、60を超えるブランドについては、組織をスリム化し、それぞれの社長を企業家として扱い、事業展開の戦略、マーケティング,営業体制などを核に、徹底した分権化を図った。それによって、各ブランドの創造性や機動性を発揮させたのだ。
言ってみれば、LVMHグループは、体は一つで頭がいっぱいついている「八岐大蛇」のような経営形態をとったのだ。
ベルナール・アルノーの哲学によれば、ブランドには独自性が必要であり、クリエイティビティに優れた一握りの天才がいればいいのだ。実際にアルノーは、自分が最も力を入れているディオール以外のブランドについては、パリ本社であろうと日本法人であろうと、同じスモールとして同等に扱った。
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組織のあり方として非常に面白い考え方であり、一度LVMHグループについて学んでみたいと思った。



2010年7月11日日曜日

『アバター』

妻がDVDレンタルでジェームズ・キャメロン監督の『アバター』を借りてきた。
なんとはなしに家族みんなで観たのだが、非常に面白かった。
原住民との融和をテーマにしている点では(そして長時間作品であることも)『ダンス・ウィズ・ウルヴス』を感じたし、自分とは突き詰めていくと”経験の記憶”であるというテーマに関しては『マトリクス』の原点と言われる『攻殻機動隊』を感じた。
映像の美しさについては、『スターウォーズ』と『ファインディング・ニモ』に通じる感じだろうか。
子供たちも手に汗握りながら観ていたようだし、年代を問わず楽しめる映画であった。

しかしながら、”敵は人間”というテーマは奥が深い。
実は単純に楽しむだけではいけないのかも知れない。

映画館で3Dで観たかった。

柏の葉エコ・デザインツアー

柏の葉エコ・デザインツアーに下の子供と参加してきた。
東京大学柏の葉キャンパスからスタート。
集合場所のプラザ憩では「グラムデリ」ということで、1g=1.2円の重量換算で一般人も食べられるとのこと。大学といえば定食がっつりという時代でもなくなってきているのか。いずれにせよその時に体調に応じて食事の量を無駄無く選べるシステムは面白い。
新領域創成科学研究課 環境棟を見学。
”環境”と名がついているだけあって、建物自体も環境配慮になっている。
建物の周りについているルーバーはデザインではなく、四季を通じて、夏は室内への日射を遮り、冬は室内へ日射を取り入れる角度で設置されているのだそうだ。
地熱を利用した冷暖房システムがあったり、建物全体に何カ所か温かい空気の抜け道となる吹き抜けをつくったりされている。
大気海洋研究所ができて、その1階に研究対象である(?)魚が食べられる食堂(これまた一般利用可能)ができるそうだ。

東大の教室で斉藤准教授の桜の開花日の話を聞き、柏の葉公園を通って千葉大学へ。
千葉大学では三輪正幸先生のミツバチに関する話と、採蜜体験。
採れたハチミツとその他の季節に採れたハチミツの食べ比べ会もあって子供もご満悦。

夏の暑い日であったが子供も含めて楽しむことができた。