2014年9月8日月曜日

『エリートの仕事は「小手先の技術」でできている。』

東大主席卒業、財務省、そして弁護士。自身も「エリート」と呼ばれる弁護士の山口真由女史が、「エリート」と呼ばれる諸先輩方の一流の仕事を観察して気づいたこと。
「エリート」達の仕事の全てが、誰にも真似できない独創性にあふれているかというと、決してそうではないということ。
そこで学んだ、ルーティーンワークに必要な「小手先の技術」を記載したハック本。

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重要なのは、自分の頭で考えるべきことと、人に聞いてしまってもよいことを適切に見分けること。 確実性が求められる仕事か、創造性が求められる仕事かという基準がここでも当てはまる。
確実性が求められる仕事は人に聞いてしまう。
「正念場」では「その1点」に集中する。
チャンスを「マルチタスク」が潰している。瞬間的であっても、一点集中は至難のわざ。忙しい時期には仕事が仕事を呼ぶもの。世の中の多くの人は、マルチタスクを抱えている。そして、それが原因で、飛躍の機会をつかむことに失敗している。
飛躍の機会を活かせないのは、そのために割く時間が足りないのが原因。その他の雑多なルーティーンワークに時間を取られ、正念場となる仕事に対して十分に準備できなければせっかくの機会をものにすることはできない。
一方確実性を要求される仕事は、誰がやっても原則として同じ結果。ならば短時間でゴールに辿り着くほうがいい。「正念場」に集中するためには、正確性の要件を満たしながら、ルーティーンワークを短時間で終わらせる必要がある。
ルーティーンワークを「作業」の形にまで分解して、後輩や部下に御願いする。そして、その作業を確認することで品質管理をする。
「正念場の仕事」はルーティーンワークの逆。あなたのオリジナリティが要求されるので、誰かにお願いはできない。

80点から100点の労力は0点から80点の労力の2倍。
100点を取る仕事はコストパフォーマンスが最悪。
財務省の「更問」 80点から100点にする労力はみんなで分担する。
上司が何かを提案するときも、自分が考えたことのすべてを書面に盛り込むことはしない。 大体8割を書いて、2割はあえて入れない。
2割は上司のアドバイスで「アウフベーヘン」する。

失敗には2つの種類がある。セカンドチャンスが許される失敗と、そうではない一発アウトの失敗。

やりたいことを書くのは難しいが、いつくかの選択肢があったときに「これは嫌」というのはある程度明確だったりする。
自分の価値基準がわからない。もしそう思っているのなら、自分が日々行っている細かい判断を振り返ってみるといい。
「あの時、これってやりたくないと思った」「あの時これって、向いてないと思った」・・・
そういう小さな判断を帰納的に積み重ねていくと、なんとなく、自分の軸の部分が分かってくる。

何かを選択するときには、必ず、何かを捨てることになる。
何かを変えようと判断している人は、少なくとも、失うものを綿密に分析して、それでも何かにチャレンジしたいと「積極選択」している。
対して、今の状況を変えていない人は、それによって失うものに気づかないまま「消極選択」をしてしまっている。
今の状況を変えていない人は、「この状態を続ける」という「積極選択」をしていると認識しなくてはいけない。

自分基準より相手基準。「相手基準」とは、どちらの選択肢の方が、より自分の存在を「代わりがきかないもの」として重視してくれているか。
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ハックではない著者の根本の考え方ばかりを書いてしまったが、他にもすぐ使えるハックネタ満載。
立ち読みしてたら面白そうでついつい購入してしまったが、『エリートの仕事の「小手先技術」』なんて本のタイトル、恥ずかしくて人前では読めんわな。




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