2018年4月9日月曜日

『結果を出すリーダーほど動かない』

行動分析学から導き出した「壁マネジメント」のノウハウ本。
ダイバーシティ化が進む中で、参考になるかと思い読んでみた。

「行動ルール」を設定し、指示するだけではダメで、その行動に介入することが必要。

「壁マネジメント」を運用する際に必要となる決め事
①「行動ルール」の設定
②行動ルールに対してもれなく介入する「介入ルール」の設定
③介入する際の「フィードバック方法」

<「行動ルール」の設定>

①「行動ルール」の設定については、能動的に行える行動をルールとして設定する。
ルールは「やろうと思えばできること」を設定する。目標とルール設定は異なる。

ルールを設定する際には、そのルールを
◯やろうと思えばできる行動群
◯やろうと思ってもできない行動群
の2つに分ける。

さらに「やろうと思えばできる行動群」を2つに分ける。
1つ目は、「知っていればできる行動」→「知るための行動のルール化」
2つ目は、「普段やっていない、慣れていない、いつものパターンと違うからやりたくない行動」。現状維持バイアスがかかるため、この内容をルールにしても習慣化するまではとても労力がかかる。→「習慣化が必要なルール化」

「やろうと思ってもできない行動群」も2つに分ける。
1つ目は、「スキルや技術がなければできない行動」→「スキル、技術を向上させる行動のルール化」
2つ目は、「時間がなければできない行動」→「時間を確保する行動のルール化」
まず行動ルールをやりきるために必要となる「時間」が確保できているかどうかを確認する。 時間の問題が発生している場合には、時間を確保するためのルールを検討する。


<「介入ルール」の設定>

成果を手に入れるために必要であれば、新しい行動のルールを設定し、現状維持バイアスによる反発があったとしても、行動をさせ続けることに身を置き続けさせない限り、部下の現状維持バイアスは外れない。

部下に設定した行動ルールを漏れなく介入するためには、3つの介入方法を合わせて複合的に介入を行う必要がある。
①リマインド型介入ルール
②アフター型介入ルール
③累積型介入ルール
累積型の介入は、行動できたのか、できなかったのか、データをつけておき、累積したデータを振り返って、設定した行動ルールについて漏れなく介入する。


<よく発生する3つのタイプ別フィードバック>

①あなたを上司として認めていないタイプ
同期や先輩が部下になるといったケース。その場合の改善として、あなた以外の人から「好子」「嫌子」を発生させるフィードバックをしてもらうことを視野に入れる。

②アラーム状態のタイプ 言われて初めて動くタイプの部下 「こちらからの確認でようやく動く」ことの繰り返しに慣れてしまっているため、叱っても「嫌子」が機能しない。
スケジュール帳や共有スケジュールを準備して、毎回「いつやるか、スケジュールに落とし込みながら打ち合わせしようか」と言って、期限までに行うスケジュールを事前に設定してしまうことがオススメ。また、介入リマインドの回数を増やすことも効果的。

③謝ることのプロフェッショナルタイプ いつも謙虚に「本当にすみませんでした」という言葉を繰り返して、その場を回避しているタイプ。 このようなタイプには「こんなことになるなら、初めからやっておけばよかった」と思える課題を与える。


<「行動ルール」を改善する時の3つの方法>

設定した行動をやり切らせても、経営上必要な成果につながっていない場合、設定した行動ルールを、より成果の出る行動へと変化させていく必要がある。これは苦戦する部分。
①行動ルールの量的改善。
②行動ルールのブラッシュアップ。
③行動ルールの追加

正直、どこまで高度な業務に通用するのか分からない部分もあるが、タイプ別のフィードバックで、場合によっては自分以外の人間からのフィードバックが有効であることもあるというのが面白く参考になった。



0 件のコメント: