2011年10月15日土曜日

『日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人』

「歌舞伎町のジャンヌ・ダルク」の異名をとる、三輪康子さんの著作。
ヤクザとのやりとりの実話も面白いが、関心したのはクレームを行うにあたって大切な心構え。

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クレーム対応において、最も大切だと思うのは「自己肯定感」。
一歩進んで「自画自賛力」といってもいい。
たいてい「すごいね」なんてほめてくれる人はなかなか見つからないもの。それは、自分がダメなのではなく、誰だって自分自身のことで精一杯だから。
それなら自分で褒めればいい。
大切なのは、自分で自分を責めないこと。
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「自分の成長を褒めよう」というのは、かつて会社のクレドとして自分が考えたものであったが、社会人になり、管理職になるとなかなか褒めてくれる人はいなくなる。
成長するのが若手の専売特許でないとすると、管理職だって褒められることでモチベーションアップにつながるはずである。だったらそれを活用しない手はない。
成長の糧になることは、逆境においても同様の効果を生むはずである。
クレーム発生時に「人気者だから呼ばれちゃった」という考え方ができるのはその効果の現れだと思う。
ギリギリのクレーム対応にあたっている三輪さんが重要視しているのが「自己肯定感」だというのは非常に面白く感じた。

その他三輪さんの採用基準(人の言葉を素直に聞ける心の柔らかさと、臨機応変に対応できる心をもっているかどうか)など、含蓄深い内容が多い。
単純な歌舞伎町日々日記的読み物としても面白かった。

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