2011年10月10日月曜日

『ピクト図解』

ビジネスモデルをピクト化することで、既存ビジネスモデルの本質を見抜き、それを発展させるアイデア発想法まで展開した意欲的な本。
現在、様々なビジネスモデルをもつ会社と協議する機会が多いので、整理するのに非常に役立ちそうであり購入した。



既存のビジネスモデルを大別すると8つに分類できるそうだ。
<代表的な8つのビジネスモデル>
①シンプル物販モデル
②小売モデル
③広告モデル
④合計モデル
⑤二次利用モデル
⑥消耗品モデル
⑦継続モデル
⑧マッチングモデル

この他にも派生型として
「横取りモデル」
「ライセンスモデル」
というものが挙げられている。

大切なのは、「ありそうでなかった」モデルを考案すること。
現実できなければ意味がない。

著者はピクトにより「見える化」できたビジネスモデルを発展させるアイデア手法として、ブレーンストーミングを考案したアレックス・F・オズボーンによる「オズボーンのチェックリスト」に似た『ピクト図解チェックリスト』を考案している。
<ピクト図解チェックリスト>
1 足したらどうか 複数のビジネスモデルを足したらどうなる?
2 分けたらどうか 1つのビジネスモデルを分割したらどうなる?
3 逆転させたらどうか ピクト図の中の矢印の向きを逆転させたらどうなる?
4 流用したらどうか 別のプレーヤーに流用したらどうなる?
5 長さ(時間)を変えたらどうか 課金時間の長さを変えたらどうなる?

また、重要なこととして、「拡げたアイデアの風呂敷のたたみ方」というのも提示している。
①「やってはいけない”OBゾーン”を決めておく」
②具体的目標数字を設定する。それに照らして考える。
③実現可能性を考える。(いつまでに達成する必要があるのかも大事な要素)
具体的にビジネスモデルを実現するためには、「プロフィット×リアリティ(スピード)のマトリクス」に基づき、遅くてもプロフィット重視か、収益は低くてもスピード重視かの優先順位づけを行う必要がある。

最後に、「気持ち」というエレメントが加わると、マーケティングなどの高度で複雑なビジネス概念をピクト図で表現できるとの記述があり、これは次の著作にて述べられるらしい。
次回作が待たれる。

0 件のコメント: