2011年12月18日日曜日

『甘い物は脳に悪い』

食事についてのアドバイスだが、ターゲットがバリバリ働くサラリーマンというところが面白い。
サラリーマンの食事の留意点だが、一言でいうと、
①昔の和食(「地味飯」)はやはり身体にいい。
②朝食は大切。
ということが書かれている。

②については、朝食抜きの方が身体によい、という説もあるが、これは残りの二食で栄養バランスをきちんと摂れる場合のみ。多くのビジネスマンはカロリーは足りているのに、栄養失調という状態にあるので、貴重な栄養補給源である朝食を抜くデメリットは大きい。
血糖値が急に上がったり下がったりすると、脳の働きは悪くなるが、朝食を抜くと、昼食後の変動を大きくすると言う研究結果も出ているとのこと。

ちょっとビックリ、トリビア系のネタでいくと、
夜、会社で仕事をしていて小腹がすいて何か食べたいときには
・ゆで卵、温泉卵
・冷や奴セット
・サラダ+たんぱく質(鶏肉、卵、シーチキンなど)
・干した魚介類のおつまみ
・枝豆
がお勧めというもの。
この本のタイトルにもなっているトリビアで、一般的には小腹が空いたらガッツリ甘いもの、というのが通説である。
ところがどっこい、甘いものを食べると、体内では急激に血糖値が上がり一時的に疲れが取れた気分にはなるが、その後急に(血糖値が上がると身体にとって負担になるので)血糖値を抑えるために膵臓が大量のインスリンを分泌する。
その結果、甘いものを食べる前よりも血糖値が下がってしまい、集中力が続かなくなるばかりか、よけいに疲れを感じ、けだるくなるらしい。

また、徹夜作業時のコーヒーも意外なポイント。
体内の水分はその2〜3%でも出ると眠気がでると言われている。
コーヒーのカフェインには覚醒効果があるが、同時に利尿作用もあり、コーヒーで覚醒したものの、水分が排出されてだるくなったり眠くなったりすることもある。
徹夜するときにはコーヒーではなく、水もしくはノンカフェイン飲料を飲む方がよい。

3点目は、寝る前の食事での留意点。
朝食をきちんと摂るためには、寝る3時間前には食べ物を口に入れない。
それでも食べる場合には、脂質が少なく、消化しやすいものを選ぶこと。
脂質の量が分からない場合には、「カタカナ食」よりも「ひらがな食」を選ぶ。日本の料理は調理に使う油が比較的少ないので、胃の負担を軽減できる。
麺類ならパスタよりうどん。スクランブルエッグよりはゆで卵。ほうれん草のソテーよりはほうれん草の煮浸し。

参考になったのは、サラリーマンが食事の時に意識すべきこと。
食事の基本は4つのお皿によって構成されている。
第一のお皿には主食、第二のお皿には主菜、第三のお皿には副菜、第四のお皿には汁物が載っている。
4つのお皿を意識して三食食事をとるようにするとよいとのこと。
きっちり4つの皿を食べれないにしても、汁物を追加したり、野菜を意識的にトッピングするなどで大分栄養不足は解消されるそうだ。


男性の平均寿命を70歳とすると、食事をとる回数は全部で7万6650回しかない。
その計算でいうと、自分は既にあと3万回くらいしか『食べるチャンス』がないということだ。
"We are what we eat."ではないが、食事にもっと配慮して栄養のある美味しい物を食べねばと思った。

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