2010年2月13日土曜日

『アイデアのちから』

マルコム・グラッドウェル氏の『ティッピング・ポイント』に爆発的に売れる3つの法則というのがある。
第一原則:少数者の法則。第二原則:粘りの要素。第三原則:背景の力。
このうち第二原則の”粘りの要素”について掘り下げた本。





記憶に焼き付くアイデアの6原則
原則1:単純明快である(Simple)
原則2:意外性がある(Unexpected)
原則3:具体的である(Concrete)
原則4:信頼性がある(Credential)
原則5:感情に訴える(Emotional)
原則6:物語性がある(Story)

ということで頭文字をとって”SUCCES”ということなのだが、よくある当て字法則にはない奥深さがある。

人に記憶させ行動させるには、聴き手を以下の状況にする必要がある。
1.関心を払う
2.理解し、記憶する
3.同意する、あるいは信じる
4.心にかける
5.そのアイデアに基づいて行動できるようになる

実はこの状況に持っていくための法則こそが上記6原則なのだそうだ。
1.関心を払う☞意外性がある
2.理解し、記憶する☞具体的である
3.同意する、あるいは信じる☞信頼性がある
4.心にかける☞感情に訴える
5.そのアイデアに基づいて行動できるようになる☞物語性がある
※「単純明快さ」は主に自分で「答え」を出す段階で必要であるが、全段階を通じて有効である。

実は、メッセージを相手に届けるプロセスには二つの段階がある。
自ら「答え」を出す段階と、それを「他者に伝える」段階だ。
問題は「答え」を出す段階では強みになったものが、「他者に伝える」段階では裏目に出てしまうことだ。
「答え」を出すには専門知識が必要だが、専門知識は”知の呪縛”と切っても切りはなせない。他人が知らないことを熟知してしまう余り、それを知らないということがどんなことか忘れてしまうのだ。
 
原則が非常にシンプルであり、また事例が豊富なので読んでいて納得感がある。

実は、勧められた本を間違って注文してしまった本なのだが、怪我の功名であった。

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