2009年2月21日土曜日

HAN建築研究所 細渕照男さん

「三井の住宅」を知り抜いている賢人設計者の一人です。
細渕さんと食事をする機会があって色々話しをしました。

細渕さん曰く、
「住宅の設計において大切にしなければならないことが二つある。
一つ目は、日本人として気持ちいいかどうかということ。
二つ目は、あくまで”住宅”の設計であるということ。
この2つのフィルターを通したものであれば住宅の設計としてほぼ間違いはない」
とのこと。

意訳をすると、
「日本人には日本の風土、住まいの歴史があり、それは無意識のうちにDNAとして日本人の中に組み込まれている。自分が気持ちよいと思う住宅をつくることがひいては良い住宅をつくることにつながる。また住宅というものは長い年月住み続けるものである。目新しいことよりも飽きのこないものを旨とするべきである」
ということかなと思います。

よく「○○の街をモチーフにデザインしました」と設計を進めるデベロッパーがいるが、上の二つのフィルターを通さず、そのままデザインだけ持ち込むのは結局良い住宅とならないと指摘されていました。

面白かったのが、実査にいくリストに日本の住宅の原点である古民家をいれるべし、とおっしゃっていて、いくつかリストをあげてもらいました。

猪俣邸(成城)

旧朝倉家(代官山)

旧白洲邸(町田)

旧安田邸(千駄木)

井上房一郎邸(高崎)

聴竹居(京都山崎)



成城の猪俣邸は見学無料、代官山の旧朝倉家は100円だそうです。
日本の住宅の原点が学べることを考えたら安すぎるとおっしゃってました。

こりゃちょっと高くついても、京都にいかなきゃですかね!

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