2010年5月8日土曜日

『残念な人の思考法』

最近、新聞等で取り上げられ(今思うと日本経済新聞出版社だったのでそれでかも)、また『残念な人』というタイトルが面白かったので読んでみた。

「前提条件→ロジック→結論」
この中でロジックは世界共通だから、「考え方」「前提条件」こそが共有すべき内容である。
「残念な人」すなわち間違えてしまう人は、「前提条件」で間違えている。
これが、能力もあるし、やる気も十分だが、成果が出ない人の本質である。
上司の立場とすると、前提条件の共有には時間がかかるが、時間はかけねばならない。

一般的にコミュニケーションの目的は
「相手に理解を求める」「意見をもらう」「行動してもらう」
の3つ。
相手に論理的にわかりやすく説明する手法としてPREP法というのがある。
Point(結論を示し)
Reason(理由を述べ)
Example(具体例を述べ相手を納得へ導き)
Point(再度結論を示す)
という順で話すというもの。
しかしながらもっと基本的なレベルではものの言い方というのもあって
「何をすればいいのですか?」☞「アウトプットのイメージを相談させてください」
「何故これをするのかわかりません」☞「取り組みの背景について教えてください」
ちょっと、言い換えることで同じ内容のことが全く違った意識で聞こえてくるから不思議である。


<アメリカ臨床心理学者 ハーズバーグの2要因論>
実はこれは、最近読んだ「ゴールは偶然の産物ではない」にも出てきた理論だった。
人間には2種類の欲求がある。苦痛を避けようという動物的な欲求(衛生要因)と、心理的に成長しようという人間的な欲求(動機付け要因)である。
仕事に対する満足と不満足はまったく別物であって、不満足を取り除くと満足度が高まるということではない。
(不満足の原因が「衛生要因」と呼ばれる所以は、トイレが汚いと嫌だけれど、清潔な状態だからといって満足するわけではない(何とも思わない)ことに由来すると思われる)
組織のマネジメントにおける各種施策も、実は衛生要因の排除のみに焦点が当てられていることが多いが、真のモチベーションをあげる施策は、これとは別に考えられる必要がある。

最後におまけで
「ギャンブルで”勝つ”と怖くなる金額が、あなたの限界である」
というのがあった。
この金額を超えると、自ら負け始めるのだそうだ。
さて、自分の金額はいくらくらいであろうかと考えてしまった。

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