久しぶりにディズニーランドに行ってきた。
以前は家族で年末に必ず毎年行っていたのだが、妻の病気以来初めて、久しぶりのディズニーランドである。
思えばディズニーランドも1983年4月15日開園とのことで、既に27年が経過している。
最初はA券〜E券のチケット制で現在のようなパスポート制ではなく、当然ファストパスのような制度はなかった。
今回久しぶりに行ってみて気がついた点を列記してみたい。
①カリブの海賊で、ジャック・スパロウ船長他、新キャラクターが盛り込まれていること。
(27年前からある人形と最近入ったジョニー・デップとは人形の精度が全く違うのはご愛嬌)
②キャプテンEO復活。
"This is It"を見てしまうと、昔の感動は無いのだが(特にウェイティングで観させられるメイキングビデオは落差大)、そもそも年齢の高い層(40代超)ターゲットという割り切りでマイケル・ジャクソンを復活させちゃうチャレンジ精神は見習う所大。
③キャラクターグッズは、相変わらず新しいものを次々と作っている。(ポップコーンの容れ物一つとっても、定番って何?というくらい着々と進化し続けている)
細かいところを含めて必ず進化させる(ある意味キャプテンEOの復帰もチャレンジという意味では進化と思う)ということが徹底されているのが見て取れる。
キャストのにこやかなサービスも最初は感動したが、「それがディズニー当たり前」と思われると当初の感動を与えることは難しくなってきている。
それでも、感動を与えようとソフトの質を維持しつつ、ハードでも進化を目指す姿勢には頭が下がるばかりである。
ディズニーの映画づくりは、興行だけでなく、キャラクタービジネスの意味合いも強くもっている気がする。
ディズニーのものづくりには必ず表に出さない”バックグラウンドストーリー”が存在する。
どのアトラクションもホテルも、細部にいたるまでこのバックグラウンドストーリーに基づいて決定される。
ディズニーの映画はこのバックグラウンドストーリーをつくりながら、それを表に出してお披露目する(そしてあわよくば儲ける!)という目的も持っているのではないか。
だから必ずしも映画の興行で設ける必要がなく、映画の興行はトントンでもその後映画内のキャラクター達が色々なところ(グッズやらアトラクション)で活躍(貢献)してくれれば元もとれるという考え方なのではないか。
(だからこそ、ディズニー映画は記憶に残る=感動する映画を常に心がけているのではなかろうか。ストーリーの意外性という意味では、ディズニー映画は常にハッピーエンドなので結論は常に読み易い。)
先日の新聞記事によると、
「東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランド(浦安市舞浜)は4日、2010年度上半期(4〜9月)の連結決算を発表した。それによると、例年より雨の日が少なかったため、テーマパーク事業が好調で、営業利益、税引き後利益ともに過去最高(開園25周年の08年度)を更新した。
営業利益は前年同期比74・6%増の277億2200万円、税引き後利益は同68・0%増の160億6900万円といずれも大幅に伸びた。売上高は同2・9%増の1797億200万円。期間中の入園者数は1295万人で、08年度に次いで2番目に多かった。」
とのことで、OLC社の業績も好調である。
10年位前のOLC社内では、
「ディズニーとケチャップの世代による嗜好は同じ傾向を示し、40歳を過ぎると好きだった層も好きでなくなる。これから日本では40歳代未満の年代が減少するなかで、新たな軸となる新規事業を創り出さねば、いずれ我が社は日の目をみなくなる」
ということで、非常に危機感が高まっていて、その危機感がシルクドゥソレイユ常設劇場の増設などにつながった。
今回の過去最高益は、この不況下でしかもテーマパーク事業という本業で達成しているということは驚くべきことである。
危機感から生み出された新規事業は成功ばかりではないだろうが、今回の決算は基幹事業で日々たゆまざる進化を遂げていないと達成できることではない。
実際に現場を見ても実感できるスゴさがある。
OLC社の人と付き合うと、全ての人が明るく前向きである。
その分、ちょっと緩い点もあるのだろうが、その寛容性がOLC社の魅力であり、高収益の秘密の一つなのではなかろうか。
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