2010年11月23日火曜日

筑波山

家族で筑波山に登ってきた。
筑波山とは標高877mの山。「登る」といってもケーブルカーやロープウェイで頂上近くまで行けてしまうので、なめてかかっていたが、登ってみると中々どうして結構な山であった。
登りは「白雲橋コース」距離約2.8km、標高差約610m、所要時間約110分、下りは「御幸ヶ原コース」距離約2.0km、標高差約610m、所要時間約70分というルートをいった。

山では色んな人とすれ違う。
「ママが『ハイキング』っていうからこんな靴にしちゃったけど、これじゃ『登山』じゃないのよ!」と孫に愚痴ってるおばあちゃん。
どういう経緯なのか、きっちりスーツに身を包んで鞄も持っているサラリーマン(DR.アテンドのMAさん?)。
暑くなって服を脱いで、白い爺シャツ一丁のお父さん。
がっちり山登り系からカラフル森ガールまで。
「なめてかかる」人が多いからか、これほど多様な格好の人がいる山も少ないのではないか。

面白いのが、トレッキング系の人達がEPIガスなんかでお湯を沸かして色んなものを食べたり飲んだりしているのだが、何故だか自然も少なく面白みもないケーブルカーの筑波山頂駅の周辺に場所を構えている人が多かったことだ。
せっかくアウトドアの準備をして来たのだから、お店がすぐ近くにあるような場所ではなくて、もっと自然を感じられるところでやればいいのに、と思ったが自らの身に置き換えててみて気がついた。
理由は「トイレ」であろう。
『大震災で生き延びるには「排泄」をしっかりすること。食事は食べなくても水さえ飲んでいれば1週間程度で餓死することはない』という話を聞いたことがあるが、こういう所でも人は「排泄」を意識しながら行動しているということだ。

山での挨拶は「こんにちわ」である。
朝早くても「おはようございます」にはならないようだ。
テレビ局だと真夜中でも挨拶は「おはようございます」だという話は有名だが、山においては活動できる時間帯は常に「こんにちわ」になるようだ。
比較的朝は、通の方(主に高年齢)が多く、昼を過ぎてくると若い人や小さな子供を連れたファミリーが多くなる。

途中「男女川(みなのがわ)の源流」という水が飲める湧水があって、百人一首で陽成天皇の歌「筑波嶺(つくばね)の 峰より落つる みなのがわ 恋ぞつもりて 淵となりぬる」で歌われている「みなのがわ」が本当にあるのを知ってびっくりした。
(調べると男女川と呼ばれるものは北側斜面にももう一つあるらしい。いずれも最後は霞ヶ浦へ流れ込むらしい)

下山途中、これから登っていく人達とすれ違うのであるが、こちらはこれから彼らにどのような行程が待っているのか知っているので、話を聞いていると突っ込みたくなる場合が多い。
「あともう少しで山頂だから、頑張れ!」と子供を励ましている親御さん(実はまだ最後に修羅場が待ってるんだよね〜)とか、「思ってたより楽チ〜ン」とのたまっている合ハイ集団(まだ下の方なんだから、まだまだこれからよ〜ん)とか。

下山後は、筑波山神社の脇の江戸屋で足湯を堪能。足湯だけだと一人200円、飲み物付きでも一人500円。本当は足だけと言わず全身浴でいきたい所だが、目の前に紅葉を見ながらの足湯も乙であった。

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