2010年11月10日水曜日

TEP(TXアントレプレナーパートナーズ)

柏の葉キャンパス駅すぐのAGORAというカフェを拠点としてTEP(TXアントレプレナーパートナーズ)という組織がある。
多くの先端技術や先進的研究が集まるTX(つくばエクスプレス)沿線には、アントレプレナースピリットに燃える起業家も多く、彼らを支えるインキュベーション施設も整っているということで、この最先端技術の集積地であるつくばエクスプレス(TX)沿線を中心に、アントレプレナースピリットを醸成し、より多くの起業家、ベンチャー企業を育成、支援する目的で設立されたのがTEPである。

TEPには、企業家であるアントレプレナー会員の他、投資家であるエンジェル会員がいる。
毎月『エンジェル例会』というものがあり、アントレプレナー会員がエンジェル会員の前で自分の事業をプレゼンし、その場でエンジェル会員から興味が有る無しを判断され、うまくいけば投資してもらえるし、ダメなら諸々ダメだしをされるという、さながら『マネーの虎』のような世界が繰り広げられている。

自らの事業をプレゼンするにあたっては以下のことは必須である。
①基本的には投資家は当該事業に詳しくないので、分かりやすく自分の事業の業界について語れなければならない。
②自分の事業をどうしていきたいのか、というヴィジョンが明確でなければならない。
③どこで儲けるのか、ビジネスモデルが確立されていなければならない。
④その中で、「自社の強みが何か」「他社との差別化は何か」ということを打ち出せなければならない。

プレゼンが終了すると、エンジェル会員から忌憚の無い意見と様々な質問が飛ぶ。
「マーケットはどうなっていくという認識か。定量的に説明して欲しい。」
「××のリスクについてはどう考えるか。」
「その技術はどこが世界に通用するポイントなのか。」
などなど。

食事&お酒を飲みながらではあるが、白熱した議論が交わされる。
結構飲んでいるエンジェル会員も多い割には、議論は的を得ていて、聞いていてとんでもない方向に話がずれるようなことはない。
アントレプレナー会員からは、資金提供の支援依頼の他、人脈紹介の依頼であったり、自分の考えにおける忌憚の無い意見などがエンジェル会員に求められている。
エンジェル会員からは厳しい意見も飛ぶが、基本的には企業家を支援する目的で集まっている人達ばかりなので、その意見は前向きで根底には温かいものが感じられる。

基本的には、会員にならないと参加できないのであるが、こういったフランクな議論が駅前カフェで自然と行われるようになると、柏の葉という街はすごい魅力ある街になっていくと思う。

代表の村井勝氏が、「海外の施設入居のクライテリアは何か?」と問われたのに対して、
「日本人はつい長々と説明するが、エレベーターの中でポイントだけを説明して興味をもたせるエレベーター・ブリーフィングができないとダメ」と話していたのが印象的であった。

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