大震災から早2ヶ月が経過しようとしている。
住宅産業に携わる身として、これから日本人のマインドが震災を契機にどのように変化していくのかを考えてみたい。
震災を契機に今までの傾向が加速する方向にあると考えられるもの。
<その1 環境指向>
今までもCO2排出量削減ということで意識はされてきたことではあるが、今回の震災により電力削減は待ったなしである。
良いとか悪いとかを判断する前に、電力を使わない暮らしに慣れる必要がある。
環境指向マインドは、電力供給が復活した後になっても元に戻るには時間がかかるであろう。(もしかすると戻らないかもしれない)
また、これを契機に省電力設備機器の開発も急ピッチで進むことになる。数が出ればコストも下がり、更なる需要を生む。
これは日本全体で行われるので、うまくするとCO2削減の世界のお手本となることが可能かもしれない。
<その2 コミュニティ指向>
震災を経て、やはり「遠くの親戚より、近くの他人」ということを痛感した人は多いのではないか。
現代は核家族化がすすみ、昔に比べて地域コミュニティの希薄化が問題視されていた。
これについて、震災前は賛否両論あってコミュニティ嫌いの人も多数いたが、これも環境と同じように、待ったなしでコミュニティを活用せざるを得ない状況におかれるケースが見られるに違いない。
これについては、震災後一時の傾向で終わり元に戻る可能性も多いにあると考えたが、高齢化という、そもそも震災とは別の次元で日本が抱える課題を考えても、地域コミュニティの必要性は高まり、またその活性化を促す仕掛けづくりも進んでいくのではなかろうか。
<その3 リスク分散指向>
今回の震災で東京一極集中では震災時には非常に脆く、東京が壊滅状態に陥った時には日本全体が機能しなくなるリスクが認識された。
原発問題に鑑みてもしかり。
今後はリスクを分散するため、様々な機能をインターネットのウェブの考え方のように、自律分散の考え方で分権化が進むのではないか。
高齢化対策としても、地方分権を実施し各都市がコンパクトシティ化し行政コストを下げる方向にシフトするであろう。
<その4 女性労働力活用指向>
労働人口減少ということが叫ばれる中でも対応が迫られていたが、今回の震災で海外からの出稼ぎ労働者がこぞって帰国したことを受け、その対応のため女性労働力(特に幼児期子育ての終わった専業主婦層)活用が一層進むのではないか。
藻谷浩介氏の『デフレの正体』においても
「外国人労働者受け入れは事態を解決しない。
今後5年間に65歳を超えていく団塊前後の世代だけでも1千万人以上いる。これに対して、日本在住の外国人は不法在留者を足しても230万人(在日韓国人・朝鮮人の60万人を含む)。
過去10年間の増加は留学生を含め60万人。毎年の増加は6万人というペース。
これに対して05年から今年までの足元の五年間だけで日本在住の生産年齢人口は300万人以上減っている。毎年60万人、外国人流入実績の10倍の速さ。
住民の少子化を外国人で補っている代表的な国はアジアではシンガポール。居住者の3人に一人が外国人だが、それでも絶対数では170万人程度。土地に限りもあるので、計画では最大でも今の2倍位で打ち止めということになっている。
移民の受け入れに積極的なスウェーデンの人口は900万人。仮に日本並みの年間数万人の流入でも効果は出る。
日本の女性は45%しか有償労働をしていない。総人口の3割近い3500万人もの女性が給料のでない専業主婦や学生や家事手伝いをしている。生産年齢人口の専業主婦だけをとり出しても1200万人もいる。
今退職年代に入って来た団塊世代のうち、有償労働をしていたのは500万人余り。ということは生産年齢人口の専業主婦1200万人のうち4割が働けば団塊世代退職のマイナスインパクトがなかったのと同様になる。」
とある。
ただでさえ、少子高齢化(労働人口減少)問題が深刻で「課題先進国」だった日本を見舞った震災は様々な流れを加速する方向にあるはず。
上手に流れを加速し、良い形に変えていくことがこれからの日本復活のチャンスとなる。
またそこに企業としてのチャンスもあるはずである。
この時代に生きていることを単に嘆くのではなく、むしろチャンスとして捉えていきたい。
住宅産業に携わる身として、これから日本人のマインドが震災を契機にどのように変化していくのかを考えてみたい。
震災を契機に今までの傾向が加速する方向にあると考えられるもの。
<その1 環境指向>
今までもCO2排出量削減ということで意識はされてきたことではあるが、今回の震災により電力削減は待ったなしである。
良いとか悪いとかを判断する前に、電力を使わない暮らしに慣れる必要がある。
環境指向マインドは、電力供給が復活した後になっても元に戻るには時間がかかるであろう。(もしかすると戻らないかもしれない)
また、これを契機に省電力設備機器の開発も急ピッチで進むことになる。数が出ればコストも下がり、更なる需要を生む。
これは日本全体で行われるので、うまくするとCO2削減の世界のお手本となることが可能かもしれない。
<その2 コミュニティ指向>
震災を経て、やはり「遠くの親戚より、近くの他人」ということを痛感した人は多いのではないか。
現代は核家族化がすすみ、昔に比べて地域コミュニティの希薄化が問題視されていた。
これについて、震災前は賛否両論あってコミュニティ嫌いの人も多数いたが、これも環境と同じように、待ったなしでコミュニティを活用せざるを得ない状況におかれるケースが見られるに違いない。
これについては、震災後一時の傾向で終わり元に戻る可能性も多いにあると考えたが、高齢化という、そもそも震災とは別の次元で日本が抱える課題を考えても、地域コミュニティの必要性は高まり、またその活性化を促す仕掛けづくりも進んでいくのではなかろうか。
<その3 リスク分散指向>
今回の震災で東京一極集中では震災時には非常に脆く、東京が壊滅状態に陥った時には日本全体が機能しなくなるリスクが認識された。
原発問題に鑑みてもしかり。
今後はリスクを分散するため、様々な機能をインターネットのウェブの考え方のように、自律分散の考え方で分権化が進むのではないか。
高齢化対策としても、地方分権を実施し各都市がコンパクトシティ化し行政コストを下げる方向にシフトするであろう。
<その4 女性労働力活用指向>
労働人口減少ということが叫ばれる中でも対応が迫られていたが、今回の震災で海外からの出稼ぎ労働者がこぞって帰国したことを受け、その対応のため女性労働力(特に幼児期子育ての終わった専業主婦層)活用が一層進むのではないか。
藻谷浩介氏の『デフレの正体』においても
「外国人労働者受け入れは事態を解決しない。
今後5年間に65歳を超えていく団塊前後の世代だけでも1千万人以上いる。これに対して、日本在住の外国人は不法在留者を足しても230万人(在日韓国人・朝鮮人の60万人を含む)。
過去10年間の増加は留学生を含め60万人。毎年の増加は6万人というペース。
これに対して05年から今年までの足元の五年間だけで日本在住の生産年齢人口は300万人以上減っている。毎年60万人、外国人流入実績の10倍の速さ。
住民の少子化を外国人で補っている代表的な国はアジアではシンガポール。居住者の3人に一人が外国人だが、それでも絶対数では170万人程度。土地に限りもあるので、計画では最大でも今の2倍位で打ち止めということになっている。
移民の受け入れに積極的なスウェーデンの人口は900万人。仮に日本並みの年間数万人の流入でも効果は出る。
日本の女性は45%しか有償労働をしていない。総人口の3割近い3500万人もの女性が給料のでない専業主婦や学生や家事手伝いをしている。生産年齢人口の専業主婦だけをとり出しても1200万人もいる。
今退職年代に入って来た団塊世代のうち、有償労働をしていたのは500万人余り。ということは生産年齢人口の専業主婦1200万人のうち4割が働けば団塊世代退職のマイナスインパクトがなかったのと同様になる。」
とある。
ただでさえ、少子高齢化(労働人口減少)問題が深刻で「課題先進国」だった日本を見舞った震災は様々な流れを加速する方向にあるはず。
上手に流れを加速し、良い形に変えていくことがこれからの日本復活のチャンスとなる。
またそこに企業としてのチャンスもあるはずである。
この時代に生きていることを単に嘆くのではなく、むしろチャンスとして捉えていきたい。
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