2010年8月1日日曜日

『テロルの決算』

沢木耕太郎のノンフィクション小説である。
某広告代理店のK社長に勧められて読んだのだが、昭和35年10月12日の出来事ということで、浅沼稲次郎についても山口二矢(おとや)についても全く知見がなかった。
沢木耕太郎らしい、細かい調査に基づく小説となっている。
しかしながら、現在の感覚でいくと、何故ここまで思想により敵対しなければならなかったのか、という点については、現代の若者が読むにおいては若干の注釈がないと共感できないのではなかろうか。
正直自分の世代であっても、どこまで右翼、左翼のそして左翼の中の穏健派、過激派の温度感の違いは理解できているとはいい難い。

なぜ、今、Kさんがこの本を勧めてくれたのか、などと別の観点を色々想像しつつ本を読み終えた。

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