2008年8月26日火曜日

『黒澤明vsハリウッド』


いつも面白い本を紹介してくれるKさんからの紹介で読んだ本です。
黒澤映画についてはあまり詳しくないのですが、黒澤監督についてと映画の作り方について学ぶいい機会となりました。
黒澤監督というと『世界の黒澤』ですが、お金の管理については全く無頓着だったり、いいものを創るためにはスケジュール遅延も辞さずというスタンスだったり。いい意味でも悪い意味でも「アーティスト」なんだなというのが様々なエピソードからわかります。
映画作りの方で言うと、映画製作の予算管理に「above the line」と呼ばれるクリエイティブな面に費やされる製作予算と「below the line」と呼ばれる物的あるいはテクニカルな面に支出される製作予算の大きな二つに大きく分けられるというのも初めて知りました。この手法は参考にして日々の予算管理のやり方に活かせる気がしました。
いろいろな立場の人が登場してくるのですが、映画の作り手よりもどちらかというと、映画監督相手に資金やらスケジュールやらをハラハラしながら管理していくプロデューサーの立場に感情移入してしまいました。
「トラ・トラ・トラ」の映画を見ておくともっと楽しめたのかもしれません。

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