マンガではあるが、心理カウンセラーの衛藤信之氏が監修しており、心理学に基づく知見もたくさんでてくる。
成果主義により会社が人を育てることを放棄し、人と人との関係が希薄になっていく現代会社組織において、どのようにすればいいかのヒントが述べられている。
<エリックバーン博士の「交流分析」>
人種、性別、年齢、教養を問わず、人は大きく分けると3つの心を持つ。
P:Parent(私の中の親心)
CP:Critical Parent 私の中の厳しい父親心・・・理想、威厳、道徳的、支配、命令、叱咤激励
A:Adult(冷静な大人の心)
私の中の合理的な私・・・冷静沈着、状況判断、損得計算、情報収集
C:Child(私の中の子供の心)
FC:Free Child(無邪気な自己表現の子供心)・・・明るい、無邪気、好奇心、天真爛漫などの私の中の明るい私
AC:Adapted Child(他人の期待に添う子供心)・・・自己抑制、忍耐、従順、我慢などの気を遣う私(はずみで反抗の心にも転ずる)
相手の投げて来た球をちゃんと理解して、同じ所へ投げ返す、それが会話のキャッチボールというもの。世のなかでは会話のドッジボールが横行している。
<教育学者 ジョン・デューイが提唱した問題解決のモデル>
1.何について対立しているのか問題をハッキリさせる。
2.色々な解決策を出してみる。
3.出て来た解決策をひとつひとつ具体的に評価していく。
4.その一番いい解決策を選ぶ。
5.その解決策をどうやって実行するかを考える。
6.実行後うまくいっているかどうかを調べる。
これらの手順を1つの会議でやろうとするとうまく行かない。
→この6つのプロセスに従って会議を分けるべし。
①問題発見・整理会議
②ブレーンストーミング会議
③評価、意志決定会議
④役割計画・実行会議
⑤経過確認・フォロー会議
<価値観の対立への処方箋>
1.あなた自身が変わること・・・はじめから相手を全否定していたという事実に気がつく☞相手に過剰な期待をしなくなるという変化が現れる。
2.あなたが”有能な”コンサルタントになる・・・”有能な”コンサルタントとは、その価値観をとりたくなるように、あらゆる角度から考え伝えることができる人。
3.モデリング・・・真似させる。真似したくなるような存在をつくること。
〜心理学的にはここまで〜
4.祈り・・・価値観というものにおいては、人間同士最後は分かり合えない瞬間が残る。価値観の違う人のために祈る、ここから先は神の領域かもしれない。
自分があと3日の命だったらという前提で遺書を書く。
☞アメリカの墓標のように死んでもなお残る自分の足跡のようなものをあらためて考える機会となる。
「感動」という言葉はあるが、「理動」ということばはない。人は何かを感じて動くことはあるが、理屈では動かない。
などなど、それこそマンガならではのストーリー性を伴った”感動”とともに頭に入ってくる。
マンガパワーあなどれじ。
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