2008年9月14日日曜日

『人生は勉強より「世渡り力」だ!』













岡野雅行さんという70過ぎたおっちゃんの書いた本です。
岡野さんは「痛くない注射針」の量産化とか、携帯電話のリチウム電池のケースの金型つくったりして、あのNASAからも発注がくるような金型工場の社長さんです。

タイトルみると「世渡り力」なんてあるので、ゴマのすり方みたいなイメージを受けますが、内容は義理人情に固い頑固偏屈親父が若いモンに自分の人生を振り返りながら教訓を垂れるものになっています。

人数の少ない(なんと6人!!)町工場なので大企業から下請けのような扱いを受けるエピソードもたくさんあるのですが、その一つ、ある大企業の担当者にその技術をほれられて、その依頼で会社の上司に製品の説明に言った時の話。
その上司が「岡野さんのところに技術があるのはわかりましたが、うちとの実績がないのでお取り引きはできません」と言われカチンときて
「実績かい?そしたらあんたは女房もらうときも実績で決めたってわけだな。いったいどんな実績があったんだい?」
と言って大喧嘩になったとかで痛快です。(自分の会社の社長がこうだったらヒヤヒヤしますが)

べらんめい調で書かれていて若者に語るような口調の文章だし、時々著者のアップの写真が入っていて、本当に飲みやで話を聞いているような気分になります。

色々教訓たれてた親父が最後に、
「・・・そのことは覚えておいて欲しいんだよ。

最後までつきあってくれてありがとう。」

なんて書いてあって、ちょっとうるっときて一発で岡野親父のファンになっちゃいました。

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