マルコム・グラッドウェル氏の前作。
実は飛ばして読んでいなかったので遅ればせながら読みました。
様々な状況や行動のパターンを、ごく断片的な観察から読み取って瞬間的かつ無意識のうちに認識する能力のことを「輪切り」(心理学では「適応性無意識」)と称して、その「輪切り」について様々な考察が述べられています。
適応性無意識の潜在パワーの凄さと合わせて、状況によってはそれが危ういものに変わることを事例で挙げて行きます。
製品を導入する際の市場調査の危うさ、極度の脅威にさらされた場合の判断力の危うさ。。
正しく判断するには熟考と直感的な思考のバランスが必要というのがまとめその1。
やはり、時間があり、パソコンの助けを借りることができ、やるべきことがはっきりとしているときは、熟考は素晴らしい手段であり、また、こうして分析した結果は瞬間的な認知が活躍できる場を用意してくれます。
まとめその2は、優れた判断には情報の節約が欠かせないということ。
情報が増えるほど、判断の正確さに対する自信は実際と比べて不釣り合いなほど高くなるらしいです。
正しい判断を下すには情報の編集が必要とのことです。
それにしても著者のマルコム・グラッドウェルさんは毎回全く違うテーマで本を書き、それが非常に斬新な視点で掘り下げられているので感心します。
次回作(4作目)も楽しみです。
0 件のコメント:
コメントを投稿