2008年12月31日水曜日

GIFT


紅白歌合戦でMr.Childrenの『GIFT』がやっていて歌詞をまざまざとみて感動してしまった。
妻の病気がよくなったら、この歌をプレゼントしよう。





一番きれいな色って何だろう?
一番ひかってるものってなんだろう?
僕は探していた 最高のGIFTを
君が喜んだ姿をイメージしながら

『本当の自分』を見つけたいって言うけど
『生まれた意味』を知りたいって言うけど
僕の両手がそれを渡す時
ふと謎が解けるといいな 受け取ってくれるかな

長い間 君に渡したくて
強く握りしめていたから
もうグジャグジャになって 色は変わり果て
お世辞にもきれいとは言えないけど

「白か黒で答えろ」という
難題を突きつけられ
ぶち当たった壁の前で
僕らはまた迷っている 迷ってるけど
白と黒のその間に
無限の色が広がってる
君に似合う色探して やさしい名前をつけたなら
ほら 一番きれいな色
今 君に贈るよ



地平線の先に辿り着いても
新しい地平線が広がるだけ
「もうやめにしようか?」 自分の胸に聞くと
「まだ歩き続けたい」と返事が聞こえたよ

知らぬ間に増えてった荷物も
まだ何とか背負っていけるから
君の分まで持つよ だからそばにいてよ
それだけで心は軽くなる


果てしない旅路の果てに
『選ばれる者』とは誰?
たとえ僕じゃなくたって
それでもまた走っていく 走っていくよ
降り注ぐ日差しがあって
だからこそ日陰もあって
そのすべてが意味をもって
互いを讃えているのなら
もうどんな場所にいても
光を感じれるよ


今 君に贈るよ 気に入るかなぁ? 受け取ってよ
君とだから探せたよ 僕の方こそありがとう



一番きれいな色って何だろう?
一番光ってるものって何だろう?
僕は抱きしめる 君がくれたGIFTを
いつまでも胸の奥で
ほら光ってるんだよ
ひかり続けんだよ

2008年12月30日火曜日

昨日、買い物ついでに借りている畑の状況を見に行った。
妻が長時間の外出がまだ体力的に厳しいので、手入れなどをする時間はなく、純粋に見に行っただけである。
妻の病気が判明してからというもの、全く行くことができず、2ヶ月間ほったらかしであったので心配であったが、
何と!ちゃんと寒空に吹かれながら生育しているではないか!!
生命の力強さをまざまざと見せつけられた気がした。

とり頃になっているブロッコリーとハクサイを収穫して帰る。
鍋でおいしく頂戴した。
妻の闘病へのエールをもらった気分である。
我々も頑張らねば。


2008年12月29日月曜日

『脳にいいことだけをやりなさい!』 マーシー・シャイモフ


脳科学者の茂木健一郎さんが訳している本。
脳科学の立場からいうと,幸せを感じるには特別な豊かさなど必要なくて、自分の脳がそれをどう評価するか、によって”幸せ度”は決まるらしい。

ポジティブ心理学という心理学によると、人間にはそれぞれの脳の中に設定された”幸せ度”がある。
”幸せ度”は「意識的に変えようとしなければ」いつまでも同じ値に留まるとのこと。
何を経験しようと(よい経験であれ、悪い経験であれ)、人はそれぞれ設定された”幸せ度”に戻ってくる。
宝くじを当たった人もその”幸せ感”は継続せずに1年経つと元に戻ってしまう。事故に遇った人も同じように不幸感は継続せずにまたもとの”幸せ度”に戻る。
その”幸せ度”を左右するのは50%が後天的な要素。
「財産」「夫婦関係」「仕事」といった環境要因は、”幸せ度”にたった10%しか影響を与えず、あとの40%は習慣的な考え方や気持ち、使う言葉や行動によって決まるということが分かって来た。

ということで、その”幸せ度”を意識的にアップするための手法が様々述べられている。

その中の一つに「幸せを奪う3つの習慣」として
①不平を言う。
②他人のせいにする。
③自分を恥じる。
が挙げられていた。
先日読んだ勝間和代女史の『仏教の三毒』(妬む・怒る・愚痴る)と通じるところがあって面白いと思った。

また、「睡眠の質は、家計状態や夫婦関係よりも、日々の幸福感に影響を与える」by 2004年のサイエンス誌
ということで、アーユルヴェーダ(インドの伝統医学)医師による「
真夜中前の1時間の睡眠は、真夜中過ぎの2時間の睡眠より価値がある。気持ちが落ち込んだときには続けて3日間、夜10時(できれば9時)には眠りなさい」
という話もあった。
やはり早寝早起きは三文以上の得をするらしい。
これから(も)心して睡眠をとるようにしよう。

妻に勧めたところ、非常に参考になるといって付箋をはって読んでいた。
闘病に向けて前向きな心をつくるのに、とてもよい本であると思う。

2008年12月28日日曜日

美容室

生まれて初めて美容室なるものに行った。
たまたま駅前の美容室でカット半額というチラシが入ったので、子どもと一緒に行って来た。

よくいく”床屋”と違うところとして気づいた点としては
○荷物やコートをきちんと預かる。
○首に巻くシートに手が出るところがある。(本などを読むためと思われる。よく考えると床屋は何で本読んだりできないんだろう。)
○シャンプーは上向きで行う。(下向きだと女性は化粧が落ちちゃうためという説がある。男だって上向きが気持ちいい気がする。)
といったところか。

業際が分かりにくくなっている美容室と理容室であるが、準拠する法令が違うということらしい。
○理容とは「頭髪の刈込、顔そり等の方法により、容姿を整える こと」(理容師法1条の2)
○美容とは「パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」(美容師法2条)

平成19年度の店舗数を見ると
理容室が136千店舗、美容室が219千店舗。
郵便局が24千店舗、コンビニエンスストア合計が41千店舗であることを考えると相当多い。

面白いのが一店舗あたりの従業者数。
理容室が1.83、美容室が1.90。
理容室(床屋)は、「旦那が理容師登録した従業者カウントで奥さんがそのヘルプ」というケースが多いので従業者一人店舗というのが容易に想像がつく。
美容室については、いわゆる「カリスマ美容師」のいる多くの従業員がいる美容室をイメージしてしまうが、美容室についても同じように”一人店舗”が相当数あるということだ。
(女性陣は逆に美容室の一人店舗の方が想像つくのであろうか?)

気になるカットの評価は。。。可もなく不可のなくといった感じ。
いつもの床屋とそんなに変わらないかも。

2008年12月27日土曜日

抗がん剤

検査結果を聞いて以来、抗がん剤の情報を色々勉強している。
情報がありすぎて混乱しているが、年明けのDr.との相談までにある程度の知識は仕入れておきたいと思う。

妻は大分元気になって来ているが、気分的には波がある。
検査結果を聞いてから、また大きくぶれる時があるようだ。
結果が出る度に確率の低い悪い方悪い方へと出ているので、マインドとしてそういう方向で考えてしまうようだ。

せめて自分だけでもしっかり明るい展望を持って妻と接しなければと思う。
子供達が、よく分かっていないので明るく過ごしているのがせめてもの救いだ。

2008年12月26日金曜日

平井伯昌コーチ


今日の日経の夕刊に北島康介のコーチとして有名な平井コーチの話が載っていました。

○トップクラスの選手には色々な専門家が必要。今やコーチも総合的なマネジメント力が求められている。
○選手のモチベーションを維持させのは簡単。「結果」を出すこと。重要なのは結果に向けて綿密なプランニングを練ること。
○選手に対しては常に新しいものを提示して刺激を与える。”必勝パターン”を勝手に自分の中でつくってしまうと。発展を止めてしまう恐れがある。
○スランプのときではなく、調子がいい時にこそ「なぜ今好調なのか」をじっくり考えておくことが大切。スランプに陥った際に、底から抜け出すきっかけを思いつくことができ、調子が悪くなっても素早く回復できる。

常に新しいことにチャレンジし続けるというのは脳を活性化させるためにも大切と言われていますが、実際に失敗を恐れず常に新しいやり方をやりつづけるというのは(特に北島選手のような”結果”をだしている選手にとっては)非常に難しいことだと思います。
コーチへの信頼により、その壁を乗り越えているから北島選手は北京でも大活躍だったのでしょう。

調子がいい時に「何故今好調なのか」考えておく、ってのは後からではダメなんでしょうか。
「世界の経済が何故”数年前に”好調だったのか」なんて議論し出すと違う方向に話がいっちゃいそうですね。

2008年12月25日木曜日

検査結果

昨日は妻の再診にがんセンターに行ってきた。
病理検査の結果をきいた。
リンパ節転移があるかどうかが大きな分かれ目であったが、
残念ながらリンパ節転移が存在し、
半年間の抗がん剤治療となるであろうという診断。
考えられる想定の範囲内では最悪の結果であった。
妻は落胆していたが、子供達とのクリスマスに備えて一緒に買い物に行った。

年明けに抗がん剤の利用について、がんセンターの別のDr.との相談を行う予定だ。
クリスマスの明るさが妙に眩しい。


2008年12月23日火曜日

『起きていることはすべて正しい』


今やベストセラー著者となった勝間和代さんの本です。

「起きていることはすべて正しい」という考え方は「セレンディピティ」の考え方につながるということで、
「いま起きていることを否定したり、こうだったらいいなぁと夢想しても仕方がない。
それよりは、起きていることから、何を学び取り、どのように行動すれば今一瞬のこの時間を最大に活用できるか、を考える”技術”を述べた」と著者は言っています。

”技術”といいながらも、「メンタル的なことこそが能力を発揮するカギ」ということで、非常にメンタル的な話が多いです。
しかしながら、いわゆる観念的な説教本になっていないところが勝間さんの真骨頂です。

○「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」
○「仏教の三毒(「妬む・怒る・愚痴る」)追放とアサーティブな(必要以上に人に迎合しない)振る舞いが人間関係の2本柱」
○「日常的にネガティブな言葉を使わないこと」(でもオーバーポジティブも危険)
○「光合成のスピードよりも、たくさんの物は生産できない」
○「決断することは人に嫌われるリスクをとること。これまでと違う状態に自分を変えること」

といったメンタル的な話とともに
○フォトリーディングの長所は、速読ではなく、「虫の知らせをトレーニングすること」
○個人で所有する4つのダイヤ(パーソナル資産)
①自分メディアを通じた経験
②無意識で出来るまで高めた技術
③将来に投資するお金
④バランスシートを連結できる人脈
といった本当に”技術的”な内容まで盛りだくさんですが、多くの考え方に共感することができます。

著者は本当はメンタル的な話こそが大切と思っているのに、観念説教的な内容として受け取られないように”技術”として整理している節があります。
最近の著作には必ず「勝間和代」という人間を売り込んでくるのも深い考えがあってのように思えてなりません。


「人間は追い込まれると無理矢理でも成長する」ということで、「結婚と出産は『大リーグボール養成ギプス』である」と著者は述べてます。
正直明日の妻の検査結果を聞いた後にも、この考え方を貫いていられるのかは自信がありませんが、前向きに生きていくことに関しては全く同感。
頑張ります。

再診前日

いよいよ明日が再診の日。病理検査結果の分かる日だ。
妻も体調はいいものの、やはり結果については心配のようだ。
こちらも泰然としていたいのだが、やはりちょっと心配である。
いずれにせよ、明日は結果を聞いた後、クリスマスプレゼントを買いにいくことにした。

2008年12月22日月曜日

βグルカン?

最近妻の肌の調子がいい。
気のせいかと思っていたら他の人からも指摘されたようだ。
理由として考えられるのは
①悪いモノを取り除いたから
②βグルカンを飲んでいるから
③食事が肉食から健康食に変化しているから
④ここ数ヶ月で何回か腸をきれいにしたから
といったところである。

多分④から①にかけて順にやめることでどれが効いていたのか判断できそうである。

妻はまだまだ安定状態とはいえないが、不安定状態になる頻度は落ちて来ている。
病理検査結果は明後日。
もう気楽に考えるしかない。

2008年12月21日日曜日

漢字練習

100ます計算で有名な陰山英男先生によると、生徒達の学力を急速に上げる最も有効な取り組みは漢字学習だそうです。
子供に「勉強したらできるようになった」と手っ取り早く実感させることが出来るからとのこと。
実感できる理由の一つ目が、漢字は読めるようになるだけで、他の教科や日常生活も含め波及効果が期待できるということ。
漢字に習熟しただけで、ありとあらゆる様々な場面で「今までと違って自分が伸びた」と感じることが出来るようになり自信をつけることができるようになります。
二つ目が、漢字は1字覚えれば確実に一歩前にすすめるということ。
算数と違って、漢字はやった分だけ出来ることが増えます。

教育の現場では、日々真摯に子供達に「学ぶ楽しさ」を教えようとしているのだと思います。
そのとっかかりとして、
①実生活への波及効果が高い
②やった分だけ確実に前進したことが実感できる

要素を兼ね備えた漢字練習が効果的ということなのでしょう。

算数の100ます計算で有名な陰山先生が、「漢字学習が効果的」というところが面白いですが、常に新しいことを検証しつづけているからこそなのでしょう。
陰山先生は漢字練習にはニンテンドーのDSを利用するのがいいとも言っています。

さて、我々の業務でこの法則を当てはめると”漢字練習”にあたるのは何でしょうか。
波及効果が高くて、やった分だけ伸びてる自分を実感できること。
色々な切り口のヒントになりそうな気がします。

2008年12月20日土曜日

キオスク趾


船橋駅の総武線快速ホームのキオスクがある日突然無くなってました。
最初は誤って別のホームに来てしまったのかと思ったくらい違和感がありました。
あまりに見事に消え失せていたので、今更ながらパオのように移動可能な構造になっているのにびっくり。
少なくとも電気はどこからかとっているはずなのに、残された床にはその痕跡見当たらず。
(後ろに自動販売機を背負っていたはずなのでどこからかとっていたはず。他のKIOSKでどうなってるのか今度観察してみます。)

ちなみにキオスクというのは「あずまや」「売店」を意味する外来語(もともとはトルコ語らしい)なのですが、国鉄時代(昭和48年)に「清く」「気安く」といった想いとかけて「キヨスク」と名付けられました。
「本当は”キヨスク”ではなく”キオスク”だ」「表記も”KIOSK”だろ」などといわれながらも、「キヨスク」として販売員のおばちゃん達と一緒に日本のビジネスマン達を支え続けてきたのでした。
というわけでJR各社では「キヨスク」の名称が残っていたのですが、JR東日本においては昨年7月にキヨスクを運営する「東日本キヨスク」が「JR東日本リテールネット」に社名変更したのにともない、晴れて「キオスク」となりました。

名前なんかはどうでもいいのですが、この「キオスク」。
小売り販売店としては異常な程の効率を誇っていました。
今でこそ縮小してしまいましたが、一時期はJR東日本管轄だけでも約1200店舗、年間売上2000億円を上回っていたそうです。店舗あたり年間1億7000万近く。日商でいうと1店舗平均46万円くらい。
コンビニエンスストアでも日商60万はなかなか上げれれていないことを考えるとこれはすごい数値です。
面積あたりの効率でいうと更にすごい。
キオスクは1店舗あたりの面積が13㎡なので月坪売上が約350万円!?
コンビニエンスストアが仮に日商60万で100㎡と仮定すると月坪売上が約60万円なので、その5倍以上の効率を誇るということです。

それも今は昔の話。
残念ながら、
①団塊世代の引退に伴い男性サラリーマンが減り若者や女性が増えて需要が変化した。(次から次へと商品を差し出す客の間に割り込み、忙しく働く販売熟練者とコミュニケーションを取るのは若者や女性には抵抗があるらしい。)
②Suicaなどの電子マネーの普及とPOSレジの導入
③熟練多能工だったおばちゃん達に対して早期退職制度で退職者を募ったら600人の対象者中400人が辞めてしまった。
といった理由でKIOSKは衰退の一途のようです。

コンビニ型の店舗もいいんですけど、レジで待つのにやはりちょっと抵抗があり、ついついKIOSKで買ってしまうのは私だけでしょうか。

2008年12月18日木曜日

母帰還

妻の入院のため我が家に泊まり込んでいてくれた母が本日帰還した。
妻が退院してからも1週間近く居てもらったことになる。
家族全員で食事をしていても母がいるだけでいつもとちょっと違った感じだったりして、子供達も新鮮だったようだ。

妻は順調に回復してきている。
24日の病理検査結果がよければ、後はゆっくりと養生していけばよいことになる。
祈る思いである。

今年は忘年会を全てお断りして夜は家に帰宅している。
案外とそれでも大きな支障はないものだ。
緊急事態に陥ることで初めて気づくこともある。
「ピンチはチャンス」を地でいきたいものだ。

『全体最適の問題解決入門』


エリヤフ・ゴールドラット博士のTOC理論(Theory Of Constraints)のまとめを岸良裕司さんが書いた本である。
TOC理論は昔から好きでエリヤフ・ゴールドラット博士の本も何冊も読んだが、岸良さんのこの本はまた違った趣があって良い。
内容はTOC理論のまとめ的なものだが、岸良さんが付け加えるコメントが非常に温かいもので呼んでいて力づけられる。

そもそもTOC理論とは
5つの集中ステップ(Five Focusing Steps)
ステップ1:制約をみつける
ステップ2:制約を徹底活用する
ステップ3:制約にその他のすべてを従属させる
ステップ4:制約の能力を高める
ステップ5:惰性に気をつけながらステップ1に戻る
を中心とした様々な問題解決のフレームワーク理論である。
(今のところ私はそのように認識している)

この中でステップ3の「従属させる」が最も重要な戦略的ステップである。
このステップこそ、マネジメントが本当に全体最適のマネジメントを実践できるかの分水嶺となるらしい。
制約の能力を高めた際に、他のところに制約が移ってしまうことがあり得る。
次に新しい制約に取り組むよりも、事前に制約が移りそうな他の部分も能力を高めることで、制約を意図的に同じ場所においておく。
そして、いままでの惰性をうまく利用して、改善のスピードをあげるのが現実的でよいやり方である。”Progressive Equilibrium"(漸進的平衡)というらしい。

TOC理論には「対立する雲」という概念がある。この対立を解消するシンプルでパワフルな4つの対立解消術が岸良さんによって紹介されている。
「相・自・時・妙」という4つのやり方で、以下の質問をするだけである。
①相手の要望尊重法
②自分の要望尊重法
思い込み(Wrong Assumption)を導きだすための質問 「○○すると何故△△することができないと思っているのですか?」
解決策(Injection)を導きだすための質問 「○○することで△△する方法は本当にないのでしょうか?」
③時と場合によって法
思い込みを導きだすための質問 「○○と△△はどういう時に対立しますか?」
解決策を導きだすための質問 「ある条件では○○、ある条件では△△というルールで両立させることはできませんか?」
④妙案ひらめき法
思い込みを導きだすための質問 「○○と△△が両立できないと思っているのは何故ですか?」
解決策を導きだすための質問 「○○と△△が両立できる方法は本当にないのでしょうか?」

聞いてみると簡単ではあるが、これを実生活で適時活用できたら問題解決のスペシャリストになれるような気がする。

また、「戦略」と「戦術」の定義というのがあって、
「戦略」とは、「何のために?」それを行うのかという質問に答えるものである。
「戦術」とは、「どうやって?」という質問に答えるものである。
「戦術」と「戦略」は表裏一体で組織のあらゆる階層で必要なものである。
と定義されている。
よく会社でもビジョン、ミッション、ストラテジーといった言葉がごっちゃになっていてよくわからないことが多いが、上記の定義はすっきりとしてわかりやすい。

本当の”全体最適(Holistic)”というのは、哲学でいうところの「全体論」に近いもので、
「全体は部分の総和としては認識できず、全体それ自身としての原理的考察が必要であるとする考え方」
というのも成る程という感じであるし、
人を講評するときには
「いいところを2つ。欲を言えばのところを1つ見つけること。」
といったTOCとは関係のない著者の考えも書かれていて、TOC理論を紹介した内容以上の本となっている。

2008年12月16日火曜日

カマス理論〜”経験”は諸刃の剣



「学習性無力感」の話でカマスの話が有名なのですが、この話に付随してさらに思うことがあるので、ちょっと書いてみます。

カマスは肉食なので小魚を食べます。
小魚を同じ水槽に入れると、近づいて行ってバクっ。一瞬の早業です。
そんなカマスに対して実験のため、カマスと小魚の間に透明なガラスの仕切りをいれます。
そうするとカマスは何度か小魚にアタックしますが、当然透明ガラスに遮られて小魚を食べることができません。そのうちあきらめて小魚を追わなくなります。(これが「学習性無力感」です。はじめ聞いたときは「無力感は学習により付加される」と知ってびっくり!)
この状態からそ〜っとガラスの仕切りを取り去ります。
もうカマスを拒むガラスの仕切りはありません。
なのに無力感を学習してしまったカマスはもう小魚を追おうとしなくなります。
どうやら目の前に小魚が泳ぐような状態でも、食べようとしなくなるようです。

こういった無力感を学習してしまったカマスに、再度小魚を追わせるようにする方法があります。
やり方は簡単。新しいカマスを水槽に放つのです。
新しいカマスはガラスの仕切りなんて知りませんので、小魚を追ってバクっ!!
それを見ていた古参カマスも「なんだよ、食えんのかよ」とばかり小魚を食べるようになるそうです。

この話は「無力感は学習される」ということと、その”学習性無力感”を解消するには誰かがやってみせることが重要、という逸話として度々引き合いに出されます。

何故カマスなのか。ブラックバスじゃダメなのか。はたまた雷魚では?ということについてはよくわかりません。

ここからが個人的に付随して思うところです。
仮にカマスが話すことができたとします。
古参カマスが無力感を学習した後、「新人」という新しいカマスが水槽に入れられます。
当然新人カマスは何も考えずにストレートに”コト”を運ぼうとします。
小魚に突撃しようとする新人カマスに対して古参カマスが「おいおい、待て待て。そりゃもう試したよ。無駄無駄お金と時間の無駄〜」と言ってやめさせます。
新人カマスは「ふ〜ん、先輩が言うんならそうなのかな〜??」と思って突撃をやめます。(本当のカマスはこんな会話をすることはないでしょうが)
そうすると、この水槽の中では空想上のガラスの仕切りのために誰も小魚を食べられないということになります。

『経験』というのは効率的に業務を遂行する上で非常に強力な”武器”ですが、ややもすると新人カマスの(さらにいうと”組織”という水槽の)可能性を奪っているかもしれない諸刃の剣ではないかと思ってます。

最近はどうやら自分も古参カマス側になってきたようなので気をつけて業務遂行にいそしみたいと思います。


最近の化粧品CMを見て思う仮面ライダー考



昨今の化粧品のCMは女優さんが複数出てくるものが多い。
ちょっと昔の化粧品のCMに出てくる女優さんは一人だけだった。
複数出てくるのの極めつけは資生堂の椿が発売された時のCMだろうか。
普通ならピンで出演するようなクラスの女優を惜しげもなく何人も使っていた。

さて、仮面ライダー。
我々が子どもの頃の仮面ライダー(昭和仮面ライダーシリーズ)、ヒーローは一人だった。
仮面ライダー1号と2号が夢の競演をしたり、仮面ライダーV3に仮面ライダー1号&2号が出て来ても、それは特別な時だけだった。通常の時は仮面ライダーはあくまで一人であった。
その頃は「燃えよ1億火の玉だ」とばかりに所得倍増に励んでいた頃で、理想形(ヒーロー)は1つ(1人)でよかった。

それが平成に入ってから、複数の仮面ライダーが同時に出てくるようになった。
各々特徴・性格をもった複数の仮面ライダーが味方だった敵だったりで出てくるのだ。
(これは平成仮面ライダーシリーズの中でも「仮面ライダーアギト」からである。ちなみにこの一つ前の「仮面ライダークウガ」を演じていたのはオダギリジョーである。今をときめく俳優の彼は仮面ライダーでメジャーデビューを果たしたのだ。)
これは平成の世になって、価値観が多様化したことによるものと思われる。
ヒーローは必ずしも一人とは限らないという考え方だ。

なんて思っていたら、ちょっと前に、体は一つなんだけど霊体のようなものが入り込むことにより複数の性格・特徴を持つようなライダーが登場した。
「仮面ライダー電王」だ。”イマジン”と呼ばれる霊体のようなものが入れ替わることにより本体の性格・特徴がガラリと変わるというライダーで、しかも”本体”は「プラットフォーム」と呼ばれていたりして仰け反りそうになった。
コンピューターのハード(OS)とソフト(アプリケーション)の考え方じゃないか。
相手する敵の特性によって、どの”イマジン”が入って闘うか(自分がどんな特性を持つか)を決めることができる。
(まぁ、それがうまくいかなかったりするところに物語の面白みがでてくるわけだが)


翻って自分の住んでいるマンションについて考えてみると、
”田の字プラン”と呼ばれる一つの究極(と思われる)パターン(一人の最強ヒーロー)を提供する時代は終了し、
メニュープランやオプションで、複数のパターン(複数の特徴・性格のヒーロー)を提供する時代が既に到来している。
でも、この複数ヒーローパターンも既にやり尽くされて来た感が出始めている。
仮面ライダーシリーズが時代の変遷を表していると仮定して、その変遷に倣うとすると次世代のマンションは顧客の要望によりその時々で住まい方を変えることのできるマンションという感じだろうか。
顧客の要望をいちいちプロがカスタマイズするのが「リフォーム」だとすると、顧客が自由に自分の望む形にしてしまうことができるような”インターフェイス”を備えたマンションというのが新しい次世代の形なのかもしれない。

残念ながら子どもが仮面ライダー世代を卒業してしまって、最新の「仮面ライダーキバ」ってのがどんなライダーなのか知らないのだが、どんな進化を遂げていくのやら楽しみだ。
我々も時代に合わせて変化していかないと。

2008年12月12日金曜日

退院

今日妻が無事に退院した。
冬のこの時期にしては暖かい天気の良い日であった。
お世話になった方々に挨拶をする。主治医のDr.はもちろん、お世話になった明日退院予定のとなりのおばあちゃん、ロビーで話相手になって励ましてくれた妻よりも全然病状の重いご主人。。
ロビーでは、予約無しで来た時に世話をしてくれたボランティアの人がいて、1ヶ月前にはじめてがんセンターに来たときのことを思い出させた。
外に出ると「外はこんなに明るく輝いているんだね」と妻が感想をもらしていた。
帰りの車では、おあつらえ向きにラジオからルイ・アームストロングの「What a wonderful world」が流れてきていた。

病理検査の結果はこれからだが、とりあえず一区切りといったところだ。
検査の結果がどうであれ、やることを着々とやるだけである。

妻の要望により、ヤマダ電機に寄って、ゲーム機のWiiとWii フィットネスその他諸々ソフトを購入。
あれほどのゲーム嫌いだった親がゲームを意味もなく買ってきたことで不審がるかとも思ったが、子供達は単に大喜びであった。



2008年12月11日木曜日

退院前夜

昨日見舞いに行ったときに、腸の吻合漏れを確認する管がとれて晴れ晴れした顔をしていたが、今日はがんセンター患者のアイデンティティである点滴セットも無くなっていた。
すっかり普通の感じに戻っており、入院直後のようなスタスタ歩きもできそうであった。
お通じも出たらしい。
しばらくは食事に気をつけながら生活をする必要があるが、ひとまず無事退院できそうである。

通常の病気であればめでたしめでたしであるが、そうならないのが癌という病気である。
病理検査の結果は12月24日である。
サンタクロースはくるのであろうか。

2008年12月10日水曜日

『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』



池上正さんという、Jリーグの少年サッカーを指導している方の書いた本です。
少年サッカーということが題材になっていますが、あらゆる場面で人を伸ばしていくエッセンスが満載の本です。

「馬を水場に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」とよくいわれます。
モチベーションを持たせるために、得てしてリーダーは苦労するものです。
いわんや小学生をや、といった感じで、この飽食の時代の子ども達にハングリー精神を持たせるために、親ができる3つのサポートが書かれています。

ハングリーさをもたせるために親ができる3つのサポート
①親子の会話をすること。具体的に目標を描けるように働きかけること。
具体的な目標を描くことで、具体的に何をすることが必要か見えてくる。
②夢をもてる機会を何度でも与えること。
スポーツでも、習い事でも、いろいろな「やり直し」の機会を子どもに何度でも与えるべき。
③子どもに「余裕」を持たせること。
中途半端にスポーツをやってきた親の子どもはかえって可哀想。
余裕をもって楽しくやることで途中で燃え尽きずに済む。

「本当に頑張れる子というのは、失敗をすることが恐くない子なのです。
親が結果を気にすると子どもは失敗を恐れていろんなことにトライしなくなります。」ということが書いてあります。
これって、言い方は違いますがgrowth-mindsetとfixed-mindsetの考え方そのものですね。
究めていくと、テーマは何であれ同じようなところにいきつく感じがしました。

また、異年齢集団でサッカーをすると全員丸ごとうまくなるそうです。
「縦の関係」になると、子どもは他者を信頼し、思いやることの大切さを身をもって学びます。
縦割りの異年齢の関係を築くことで、賢くて、やさしくて、強い子どもが育つのとのことです。

ららぽーと柏の葉でクライミングウォールを教えてくれていたりする千葉大の徳山郁夫先生の話が2回も出てきます。
「練習というのは、できないことをやるのが練習だ。練習でできることばかりやっているのであれば、それは練習ではない。」by徳山郁夫

少年サッカーがテーマなので、上から目線(教える側)で考えられたりもするのですが、翻ってよく考えてみると、ほとんど自分たちにも(教わる側として)当てはまったりします。
上の徳山先生のお話も”練習”を”OJT"と置き換えるとそのまま我々にも当てはまるのではないでしょうか。
少年サッカーを通じて得られた、常にモチベーションを高く持ってチャレンジし続けるノウハウが満載の良書です。

2008年12月9日火曜日

退院予定日決定

妻の退院予定日が決まった。12月12日の金曜日である。
まだ便がしっかり出ないらしいが、「便がでなくても退院は大丈夫」とDr.から言われたそうだ。
ちょっと不安そうな態度を見せたところ「大船にのったつもりでいて大丈夫」と太鼓判(?)をおされたらしい。
多少不安があっても、どんどん退院させて回転を上げるのが病院の方針だ。
確かに、一人の患者を入院させることは他の患者が入院できないことと同義である。
10時に出た後、11時には別の患者さんが入ってくるらしい。ホテルの以上の回転率だ。
病理検査結果も含め12月24日に再診予定となった。

2008年12月8日月曜日

検診

妻は順調に回復している。
おならもでたらしいし、ヨーグルトを食べられるようになったらしい。尿の管もとれた。
しかし、本日Dr.との検診で「癌は1cm程度で小さかった(当初2cm程度という見立てだった)が、ちょっと深度はおもったより深かった。」という話を聞いて、落ち込んだらしく電話してきた。
病理の結果が出た訳ではないし、もうここまで来たら確率なんてみな一緒で、再発するときはするし、しない時はしない、とは割りきれないものらしい。
それでも話をすると落ち着いてきたようだった。
患者さん同士で色々話しをするらしく、癌の再発で手術をしたが、麻酔が覚めてDr.からの最初の一言が「残念ながら。。」という患者さんの話を聞いたらしい。
今日は入り口で若いカップルを見かけた。女の子はジャンパーの下にパジャマを着ていたので彼女もなんらかの癌なのであろう。
この前は、屈強な30歳と思わしき男性がまだ小さな子供と奥さんの見舞いを受けていた。何も分からずに無邪気に跳ね回っている子供が何とも不憫であった。
「癌」という病気は、見た目とは全く深刻度が違うという病気である。

2008年12月7日日曜日

お見舞い

今日は、郷里から義父母がお見舞いに来てくれた。
遠路はるばるであったが、「ちっとも手伝うことができずに申し訳ない」としきりに言っていた。
今日は子供も一緒に見舞いに行ったので病室に入りきらずに、ロビーまで妻を引っ張りだしてしまう結果となった。
妻は日に日に元気になっている感じである。
今日は別にも友人が一人見舞いにきたとのことで、こちらは楽しく長々話しをしたらしい。

「国立がんセンター」という病院の名前に子供がどの程度反応するか心配だったが、単に大きな病院ということで判断してくれたようだ。
病院を離れて義父母と子供達で久しぶりの会食を楽しんだ。こんなことでもないと中々会うこともなくなっているのが寂しい。

2008年12月6日土曜日

手術後2日目

昨日は無事手術終了の安堵感からか、家に帰ったらすぐにダウンしてしまった。
今日は昼過ぎに病院へ。平日と違い外来ロビーは閉鎖されており、裏口から入る。
鼻への管やら仰々しいマスクやらがとれて、妻は大分普通の出で立ちになってきていた。
午前中に歩行したとのことで、一緒にフロアロビーまで歩き話をする。
お腹は張るものの痛みはそれほどでもないらしい。
顔色もよく、手術前の元気を取り戻しているように見えた。

何度も思うが、この病院の入院患者の病名は全員どこかしらの癌である。
フロアを歩いている入院患者にはステージがあって、
1.入院したて。寝間着ではあるものの、通常の健常者と変わらずスタスタ歩く。
2.手術前。手術前なので、健常者と変わらないのだが、点滴グッズを引きながら歩くようになり、当然スタスタとはいかなくなる。
3.手術直後。直後の患者は部屋の外には出てこず。
4.手術数日後。まだ傷もいえないはずだが、治りが早くなるということでドンドンあるかされる。点滴グッズといっしょなのはステージ2と変わらないが、点滴グッズにもたれるようにゆっくり歩いている。

と言った感じで、見ると患者さんが手術前なのか手術後なのかがわかってしまう。

妻に関しては手術が無事終了したので、後は入院中のリスクとしては吻合がうまくいっていない場合である。
手術時間が短かったことを考えて、うまくいったのだと思いたい。

大分元気になってきたので、明日は子供もつれて見舞いにいく予定だ。

2008年12月5日金曜日

手術当日

朝一番の手術。妻によると前の手術により時間が前後することがないということで、いいらしい。
今日は5組も大腸がんの手術があり、さすがにこれはがんセンターでも多い数で看護婦さんは大変とのこと。
同じフロアから同時に3組手術室に入る。朝一番なので同時に連なって手術室へ。
手術室の手前でPHSを受け取る。手術が終わったら連絡がくるので、家族は病院内であればどこで待っていても構わないという配慮だ。
何かをしていないと落ち着かないので、喫茶室へ行って本を読んでみる。
集中して読んでいるうちはいいのだが、ふとした瞬間に我に返り妻が手術中であることを認識する。

結局手術は1時間30分で終了。手術は3時間弱で済むと思うといわれていたので、PHSが最初になった時には自分ではないと思い、やり過ごしてしまう。2度目で気づいてすぐにDr.の説明を受けに。
余りに早かったので、開腹して何か突発事由により手術を中止したのかという嫌な予測が頭をよぎる。

説明を受けにいくと、手術着のままのDr.から淡々と「手術は予定通り終了しました」と告げられた。
あまりに淡々としていたので、最初手術がうまくいったのかどうか分からなかったくらいだ。
もっと抑揚をつけて「おめでとうございます!手術は成功しました!!」位やってくれると、喜ぶべきポイントがわかっていいのだが。
「切り取った部位をみますか?」と聞かれて、ちょっと怯んだがせっかくの機会なので見せてもらう。

小躍りしたい衝動に駆られて部屋をでると、そこにはまだ他の手術中の2組の家族が神妙な面持ちで待っていた。
ちょっと前までは同じ気持ちだったので、こちらも再び神妙な気持ちになる。

リカバリールームから病室には2時間後に戻る、といわれていたが実際に戻って来たのは3時間程度経過してからだった。
妻は既に意識が戻っていて、笑いかけると力なく笑い返して来た。
関係者に結果報告を入れる。
病気の性格上これで完治ということではないが、まずは第一段階はうまくいったという安堵感が広がる。
本当に良かった。

2008年12月4日木曜日

西友


西友が、約390店舗の全店で地域最安値を約束し、酒類、総菜、店内調理の焼きたてパン、プライベートブランド商品など、一部商品を除き、他社チラシ持参でレジで値引きを行うらしい。
「レジが大混乱に陥るのでは?」「生鮮品の扱いが難しいのでは?」といった疑念が同業他社からはでているとのこと。
家電量販店においてはよくあるやり方だが、あれはメーカー型番が一緒であれば全く同一の製品である家電ならではのこと。
野菜ひとつとっても、「中国産」「国産」の違いだけでなくブランドものは高いという、昨今当たり前になってきたブランドものの値付けについて、一体どう対応するのであろうか。
「これは○○産ですのでお持ちになったチラシのモノとは異なりますので適用外です」なんてことが全国の西友のレジで行われるとしたら間違いなくレジは大混乱である。

逆に糞味噌一緒(汚いことばで申し訳ない)の値付けがまかり通るとすると、西友においてはブランドものも安物も同一の価格で販売されることとなり、当然ブランドものの生産者は西友には卸さなくなるのは目に見えており、西友で販売されるのは低品質のものだけとなる。。

この時期、苦しくなって安売りをするのはわからなくはない。しかし、他にも色々やり方がある中で、このやり方は余りに愚策である。
食のブランド価値(食に限らないが)をないがしろにしているとしか思えない。
ウォルマートからトップダウンで降りて来た案なのだろうか。

今後の成り行きを見守りたい。

手術前日

手術前日。
妻は肚が決まって来たのか、ここ数日で一番落ち着いている感じだった。

こちらも落ち着いて来たのか、周りの状況がだんだんと客観的に見えてくるようになってくる。
麻酔後の患者さんは意識が朦朧としてたりするケースが多いのか、Dr.にしろ看護士さんにしろ患者に話しかける声が大きい。まるで周りの人に聞かせているのはないかと思われるくらいの大きな声で結構深刻なことを話してたりする。
周りの患者さんはおばあちゃんが多く、時々「いたたたたっ」とすごい声で叫ぶのが聞こえる。夜中も同じ感じらしいので、この中で熟睡するのは健常者でも至難の技かもしれない。
また、年の功なのか、Dr.とのやりとりも、深刻なのにどこかユーモラスで、今流行のお笑いのネタになりそうなシーンがいくつもある。(ちょっとヘビーすぎてネタとしては不向きかもしれないが)

いよいよ明日手術。
時間は3時間程度と聞いている。
あとは、うまくいくことを祈るのみだ。

2008年12月3日水曜日

点滴セット


妻入院二日目。
今日から絶食なので水分のみだそうだ。やはり検査よりも早い日程で食事制限が加わる。
というわけで点滴が既にセットされて、移動は点滴セットとともにしていた。
妻曰く「この病院だと点滴もつけずに、うろうろしてると却って変な感じ」とのこと。
点滴つけるようになってようやく病院の雰囲気になじめるようになるらしい。
精神腫瘍科も受診してみたらしく、「若い先生が3人、色々話を聞いてくれた」とのこと。

相部屋とはいいながら、ほとんどの患者がカーテンをひいていてクローズな感じである。
対面のおばあさんは本日手術とのことで不在。胃の手術で手術は成功だったらしい。成功と聞いて他人事ではなく本当に嬉しくなる。
この病院では患者は全員癌なのだとあらためて思う。

夜になるとやはり寂しいらしく、面会者がくると嬉しいと喜んでいた。
手術はあさってだ。

2008年12月2日火曜日

妻の入院

いよいよ妻が入院。
入院が早まったせいか、個部屋希望だったのが4人相部屋になってしまっていた。
午前中は付き添って注腸の検査に付き添った後、担当Dr.から現在の状況認識と今後の手術予定についての説明を受けた。
「基本的には大丈夫」というスタンスを貫いてくれながらも、「100%ではない。○%の確率で○○になる可能性がある」といったおっかない話を綿々と聞かされる。
5日の朝一で手術となった。


さすががんセンター、売店に「がんサポート」なる雑誌がたくさん。
よく考えてみると、入院している人はみんななんかしらのがんなんだよね。

2008年12月1日月曜日

柳宗理デザインのヤカン


妻の入院を2日後に控えて、入院中に必要なものを諸々買い物にでかけた。
とりあえず2日の週は山形から母が来てくれることとなった。
ということで家のものでも「おばあちゃん仕様」になってないものは買い替えることとなった。
その一つがヤカン。
今までのものはコーヒーを煎れるにはもってこいだったのだが、操作性が今ひとつだったのでこの際思い切って買い変えることにした。
そして購入したのがこの柳宗理のヤカン。
今まで柳宗理デザインのミルクパンが我が家にはあって重宝していた。柳宗理のプロダクトはデザイン性だけでなく機能的にも優れている。
このヤカンも安定的なデザイン性だけでなく、片手で楽にお湯の出る量を調整できるような機能性を兼ね備えている。

いよいよ入院、そして手術だ。
まずは手術がうまくいきますように。